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ー魔界・ブルベェニ城・リセルの書斎部屋 「母様、資料が沢山だからって、僕を呼ばないでよ」 拗ねた表情をした男性が、母親へ、視線を移した。 机に、重ねられた資料は…。 『崩れそう』と、叫んでいる様な感じで、傾いている。 「仕方ないでしょう。今、レイナ様が居ないんだから…」 「叔母様も酷い。分身作ったまま、仕事しに行くんだもん。何で、資料内容が、彼やマリヤの事なの!結果、出てるじゃん」 「マリヤの血液を調合した結果、面白い反応が出たという資料があったよ…」 「嘘っ」 彼は、母親に言われて、手に持っている資料を見た。 「どう?ビアンも、興味そそる内容だと、思うけど…。僕や父君みたく、匂いに反応する結果とは違うけど、良い資料だと、思うよ…」 「『分析結果:被験者Aは、被験者Bの血液にマッチしており。子供を作るにあたり、魔界に咲くとされる“罪の花”を探すと、良いと、されており。調合するにあたり、古代書の力を借りなければいけない。尚、甥っ子の唾液を使ったが、見事な拒絶反応を示した。これにあたり、新しい実験材料を集めてもらわなければ、交わる時に、何らかの反応が起き得るかも知れない。私は、此処に、オマジナイを調合して、試験体を完成させた』と、書かれてある。被験者Aは、多分“彼”だよね。被験者Bは、言わずと知れず…マリヤ。でも、今回が血液ってのが面白いかも。しかしながら、叔母様…僕の唾液を使ったの?それはそれで、酷い。僕がマリヤと、合わないと、証明しただけじゃん。後、この“罪の花”というのが気になる」 資料に書かれてあった内容を確認しながら、ビアンは、思った。 “罪の花”とは…。 どんな感じの花なのだろうか。 魔界植物図鑑には、載っていなかった気がする。 「また、祖母様が新しい品種を作ったのかな?母様は、何も言ってなかったけど。密かに、企んでいそう…」 「祖母様は、何も言っていなかったのですか?図鑑には…存在しない花なのかな」 そうだとしたら、一度は拝んでみたい。 資料に書かれている“罪の花”。 どんな感じの、魔力を含んでいるか、彼は、興味を持った。

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