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【ビアンside】 母様が『用事』なんて言うから、来たのに。結局、資料の見直しじゃん。 前魔王だとしても、仕事があるのは承知しているけど、内容がマリヤの血液に関してとは。 ゲロが出そう。 よりによって、ナルシスト感バリバリの男の血液を、叔母は、よく、回収しようと、思った。 それにしても…。 ー…被験者Aと、被験者Bとの間に、子供を設けようとは。 叔母も、考えたものだ。 この資料…。 『分身』が、見たら、どう思うだろう。 そんな事を考えながら、本棚から一冊の本へ、手が伸びた。 母様の書斎部屋に本を置いたのは、間違いなく、幼い頃の自分で。すっかり、あるのを忘れていた。 こうやって、触っていると、懐かしい想い出が、溢れ返ってきそう。 染々、実感していたら、視線を感じて、見ると…。 明らかに、仕事をサボろうとしている母様。 何か。 僕の調べようとしている事を、勝手に調べようとしているのが、見え見え。 『学名』からってのは、有り難いけど。 仕事をしてもらわなきゃ、困る。 それは、資料内容が、薔薇の花を湯船に浮かべて、昔風の皇子みたいなマリヤの事だけど。仕事である事には、変わりない。 『試験体』って、人だったり、動物だったり。 植物の事を、表すよね? まぁ、叔母様が自分で作った『分身』を『試験体』に、する筈も無いから。この場合は、食虫植物らへんを、選んでいた方が安全。 母様の慌てぶり様を見たら、何となく、想像出来るけど。 一応、魔界帝国に居る五大王族を官吏する立場に居るから、僕達が文句を言っても、仕方ない。 それに、もしかしなくっても…。 蛇かも知れないし。 あ、ヤバッ。 母様、蛇の事になると、恐いんだった。 本当…。 普段も、それくらい、父様の前でも、感情を、出してくれたら、助かるんだけどなぁ。 これは、デザートだけじゃ、機嫌が直らないだろうな。 「僕の…夢の蛇園は、実験材料じゃ無いんだけど…」 「ご、ごめんなさい」 久しぶりに、母様の、怒った声を聞いた。 というか、叔母様なら、こいゆう場合、どうするの? 甥っ子でもある母様の止め方、習っておくんだったぁぁぁぁ!!!

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