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3ー12
それを聞いた叔父は。
『本当に、それが、最後ですよ…』
女性に言ったらしいが、多分、やったら、お仕置きが上乗せじゃなく、現代で、有言実行されるので、やらないだろう。
その辺は、凄く、厳しいと、聞いているし。子供には、真似をさせないと、決めている分、安心。
しかしながら…。
何故、今回は、血なのかを教えてはくれなかった。
「兄様に、随分前に『フリアの者と、結婚したら…?』と、言ったら、怒られた」
「それは、カザが安堵するだけで、セレが安堵する訳じゃないわ。何も…『フリア』の血筋に、拘らなくたって、他の王族も居るし、貴族の者でも、申し分、無いと、思っているわ…」
「母様は、心配じゃないの!何処の馬の骨かも分からない者が、兄様を、狙っていたらって!」
「良いじゃない。それも、経験。セレには、掟に、縛られず、普通に、恋愛をして欲しいわ…」
ムスッとした表情をするの彼は、母親の、うっとりした顔に、吐き気を覚える。
大事な嫡男が、出身すら知らない者に、狙われても良いのだろうかと、考えたが。よくよく考えれば、お見合いという形は、似合わないのを知っている。
まず、堅苦しい緊張感を、漂わせながら、気を使うというのが、正直、性に合わない。
想像したら、反吐が、出そうになった。
両親が、お見合い相手に。
笑顔を浮かべている姿を見せているだけで、アウトだ。
尚更、兄の理想である女性だった場合、逆に、畏まりそうな感じがしてならない。
早々、現れる訳ではないのは、カザも知っているが、もしもを想定したら、奇跡に近いだろう。
流石、父親の血が、叫んでいるだけある。
「ー…可愛い子には、旅をさせろって、感じ?」
「魚心あれば、親心…」
あっさりと、返させる。
カザの兄、セレは、確かに見た目が、三十代に見える男性だ。
それは、周りの淑女達が、鼻血を垂らすくらいイケてるとは思う。しかし、タイプが、問題なんじゃないのだろえかと、最近になって思えてきた。
別に、叔母を否定する訳ではないが。
ハードルが高い感じがする。
頭の中で『これが、こうなる訳で』と、浮かべながら、考えていた。
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