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プライステイスト8
再び箱と対面すると、カッターの刃をぐっと出して箱の隙間に優しく入れる。箱の隙間を塞ぐ粘着テープだけを丁寧に切っていく。
一辺と少しを切り終えて今度は反対側を同様に開封していく。慣れた手付きで手を動かしていき、あと少しで開けられるところになった。厳重に封をされているそこは、一直線に通すだけでは切れない構造となっている。
半分程度いったところで一旦離し、中心の差し込み口の窪みを探り当てながら刃を差し込む。より慎重になりながら切る。
終端手前で止め、抜いてから少し繋がっている部分を指で切っていく。
そうして完全に切れた箱を開けると、割れないように厳重に梱包されたものが入っている。タクトは目を輝かせながら梱包材を一つずつ剥がしていく。
紙は小さく畳みながら、気泡梱包材は気泡を潰してから畳んでいく。
どんどん床に積み上げていきながら全てを取り除くと、木箱に入ったワインが三本並んで入っている。それらを箱から取り出し、テーブルに寝かせるように並べていく。
「わぁ……」
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