15 / 39

第15話《おまけ+》①

「ヒャ!」 「どうしたの、ソーマ?奇声を上げて」 「俺、身支度なにもしてません」  着替え、日用品、歯ブラシ、えっと……勉強しにくんだから本と参考書、筆記用具も必要だ。パジャマに、それから……  そうだ!  ドイツで泊まる所も! 「あぁ〜」  って、何を落ち着き払ってるんだ、この人は。  今晩中に支度が整わなければ、明日のドイツ便に乗れなくなってしまうんだぞ。 (それとも!)  大佐は俺がドイツ便に乗らなくてもいいと思ってるんだろうか。  一緒にドイツに行こう。と言ったのは表向きで。 (本当は俺がニホンに残ると言う事を望んでる?) 「私の家に全部あるから使っていいよ。足りない物があれば用意するね」 「そういう事!?」  大佐という立場ある人だから、俺一人くらい面倒みるのは問題ないのかも知れない。  ……という事は〜 「もしかして」 「なに?」 「ドイツで俺が泊まる所って?」 「私の家以外にどこがあるんだい」 「キャ」  なんで俺、大佐に怒られてるの?? 「俺という人が在りながら、浮気は許さないよ」 「浮気って……」 「ほかの雄と一夜を共にする事を浮気と言わないのかい」 「そんな人いませんっ」  俺が言いたいのは…… 「軍の寄宿舎とか」 「寄宿舎は雄だらけだ。それも性欲盛んなね」  それを言うなら、血気盛んでは? 「飢えた獣の檻に君を放り込めないよ」 「………」  獣の檻じゃなくって、寄宿舎です。 「ドイツ滞在期間、君が止まるのは我が家だ。わかったね」 「はい」 「よろしい」  この場合、「はい」以外の返事は認められない。 「それでは、大佐」 「どうしたの、まだ慌てて」  部屋を出ようとした俺を、大佐が引き止めた。 「最低限の身支度は必要です」  せめて…… 「下着くらいは……」 「大丈夫、抜かりはないよ!」  カチャカチャカチャ  大佐の手がベルトのバックルを外す。  でん!! 「ギャァァァアアーッ!!」 「私とおそろを用意してあるよ」  性器の形がくっきり、どーん!!  ピッチピチ  テラテラの黒いおパンツ〜!! 「嬉しいね♪」  嬉しくなーーい♠  こんな破廉恥おパンツ絶対履かなーーい!!

ともだちにシェアしよう!