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【千綵side】
随分、華を持った女性と、歩いているが、あれが噂の水鬼帝の御子。
確か、駁も、あんな感じだったのを覚えている。幼い頃に、彼の父親が、連れてきた事があるからね。
しかし、妃雪が、興味を示すとは、珍しい。
「ず、狡いですよ」
「あの、暁草は、男だよ。何、自分の着せ替え人形にしようとしているのかな?」
否、無理があるよ、隗。
見た目が、美少女だ。
私も、若ければ、是非に、お預かりたいよ。
なんて、吐いたら…。
怒られるんだろうね、息子に。
しかしながら、燐兎の血が強い証拠が、あからさまだよ。
氷蹄帝は、中性的な顔立ちが多いから、彼の場合は、水鬼帝の血筋をバッチリ、引き継いでいるのが丸わかりだ。
そうでなければ、翔也を傍に、付けたりしないだろう。隗もよく、計ったもんだ。
「何処を、どう見て…男と言えるのですか!」
「ちゃんと、付いているよ…」
「あの、隗坊っちゃま、流石に、妃雪様は…女性でありますから、確認させるのは」
言いたい事は、解るよ。
-…翔也。
主が、実の妹に、確認させるのは、如何なるものかと思う。
其処は、巫騏か、麗斗に、触らせた方が、早いと、私は考えた。少しだけ、握れば、男だと証明される。
しかし、公の場で、それをヤるのは、ご法度。
王族なら、これくらいは、乗り切らなければ生きていけない。
それは、彼だって、承知の筈だ。長く、自分の顔と生きていくのだから。
「翔也様、何時、隗が、触らせると言ったのですか。僕、自分で、証明出来ます…」
「…ほら、暁草も、こう言っているし」
「そいゆう問題では、無いと思います」
「えぇ、もう少し、デリカシーを考えた方が、良いかも…」
あぁ、流石、双子の弟。
兄の性格をよく、解っている。
これが、大昔なら、大惨事だったかも知れない。
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