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『まぁ、本名で、呼ぶとは…セイーィルにしては、初めてじゃない』 驚いて見せた声音が降り掛かる。 彼女が、何故、この世に、生を成し遂げられなかったのかは、親族が関係していた。 その中で、母親が、生まれてこぬ子供の魂を、融合してしまったのが、始まりだと、教えてもらった。 リリー自身は、転生出来なくても『鎮魂の女神』としての役目がある。それは、私も、何度か、神々の安らかな時間を、目にしてきたから解るけど、何気に鎮魂の仕事というのは、忙しい。 生を司っている自分ですら『うわぁ、面倒臭いのきた』とか、思ってしまう。 『…で、さっきのは、時空のピアノで、当たっているかな』 『正解。セイィール・プルート・ナイト・セィラ・サファリア・リオ』 うわぁぁぁぁ…。 嫌がらせだ。 本名呼んだもんだから、仕返しに、私の本名を、口にしたよ。 その『プルート』というのを、止めてくれ。 恥ずかしくって、死んじゃいそうなんだ。 父様から、受け継いだ物だけど、自分に、相応しいか、解らないんだよね。 こいゆうの、場違いな気がするけど、父様は、何故、私に『プルート』を、引き継がせたのが謎である。 『セイーィル…僕達の家系は、少し、特殊である事は…承知済みだね。無論、天界創造神『クラエティア』の双子の姉、白き絶対神『サファリア』の血筋である事も』 それは…。 家系ならではの教え。 白き絶対神『サファリア』の血筋である事は、変えられない事実。 その証拠に、時空に浸る時間も、記憶の中で、甦ってくる事も、真実で、私自身、自覚している部分もあったりする。 別に…。 ー…隠す必要も無いから。 胸を張って、白き絶対神『サファリア』の家系だと、言える。 どう…。 おおい隠そうにも、容姿を見れば、何処の家系か、解ってしまうもんだ。

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