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聖界の歴史が変わる頃、再び、運命は、廻り始めて。
新たなる世界を造り始める。
そしたら、リンアの時代も始まって、音を奏で始めるだろう。
『父様は…何故、彼を受け入れてくれないのです』
『駄目だからだ。いいか?●●●、私達、一族は、少し、変わっている。母君の様な特殊な家系と、私みたいに、純血な家系と。しかし、叔父様は、許さないだろう…』
『だから、それと…彼と、どいゆう関係が』
『ー…っ、この話は、また…』
思い浮かんでくる、未来でのリンアの御子の姿。
流石、龍族の血筋を引いているだけあり、素晴らしい。
あれが…。
私の亡くなった後に、次期『雷神』を継ぐ“火龍”。天界名『火龍帝 炎覇(ひりゅうてい えんは)』。
またの名を『リュリ』。
本名は…。
えっと、なんでしたっけ?
まぁ、彼というよりは、リンアが付けそうな名前。
じゃなきゃぁ、ファッションセンスを、疑いますわ。
「もうすぐ、夜ですね。リンア」
少し、外の空気を、楽しみすぎましたね。
「そろそろ、城に戻らないと、貴女の乳母が、心配してしまいます」
母親の言葉に、赤ん坊は、乳母の顎が開いたままの姿が出てくる。
ある意味で、ホラーじゃないかと思う。
浮かべた物を、消す様に、首を横に振った。
『あぁ、皇女…』
『な、何だ!私は、そんなに、ソナタを、困らせていない』
『レイナ様の娘だからといって、その…格好は、どうかと、思います…』
『至って、普通。母様みたいなフリルワンピースは、似合わないのを、私も知っている。父様みたく、シックな感じが好きなんだ。私は、父様に、憧れている。聖界戦争の時も、立派な姿だと、教えてもらった』
思い浮かべるは…。
黒銀色に近い長い髪を、風に舞わせる父親の姿。
何時か、父みたく、立派な戦士になりたいのが、赤ん坊の夢だった。
ー…それを。
解っている母親は、切ない表情をした。
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