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1ー1
あれを、世に言う『変態』の部類に、区別されるのだろう。
僕的には、彼女を見て、息を『ハァハァ』しているというのが、問題。あれは、誰から見ても、危ない気がする。
それにしても…。
「相変わらず、容姿は…『カイン』の家系ってよりは、父様譲りの体系だ」
鏡を見て、渋々、思う。
僕と、相性が良いのか、時折、こうして出てくる。
天界を、創造した女神様が…。
僕の中で、何をしているのかを問いたい。
「それは…何時か、解るだろう。その前に、ソナタ、年齢
は幾つだ?」
普通に、考えて、十六歳を、迎えたばかり。
「ふーん。私が御子を産んだ時より、随分と、若い感じがする。やはり、家系のせいだと思う」
要するに、童顔と言いたいのだろう。
それに、御子産んだ年齢って…。
記憶を辿りながら、思い出してみる僕。
確か、相手は、龍族の血を引く。
つまり…。
彼女が、涎を垂らしながら『美味しそう』という、こんな感じの男性だよね。
金糸の長い髪に、イケイケかは、解らないけど、チャラい。
『ソナタの母親は、恐い』
泣きながら言うもんだから、何が、恐いのかと思えば。
『仕事をして下さい…』
『嫌です。俺は、忙しくてですね』
『あまり、サボっていると…』
その後は…。
げんなりとなっていた。
時空旅行という名の走馬灯の如く、過去の事を、叩き込まれたとか。
ー…つくづく。
悲惨な運命を辿っている。
走馬灯の如く観せる過去って、一気に、インプット。
相手からしたら、恐怖でしかない。
その分、彼女は…。
母親みたく、時空に、引き摺り込む癖は無いらしく、冷静な感じがする。
僕が、言うのもなんだけど。
これから、開かれるのは、そんな運命に、翻弄されながらも、恋愛をしていく最後の龍族の血を引いている青年の物語なんだけど。
それが、僕だと言ったら、どうする?
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