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3ー1
見てみたいの半分、残り半分は、見たくないのが本音。
彼女の母親が、どいゆう感じかは、知らないが。伯父の説明からすると、結構、有名なんだろう。
「俺が、訪れた時は、警報すら、鳴っていなかったです」
「まぁ…幸いと言っておく。リンセイアは、特別な子でねぇ。この世を、轟かせるんじゃないかと、言われている。君は…聖界戦争を、知っているかい?」
「えぇ。第二次が、起きるんじゃないかと言われたくらい、凄まじい闘いだったと、父から、聞かされています。『其処に、龍族も立つ事になった事を、ソナタは、知らないといけない』と、言っていました」
そういや、聖界戦争って、魔族側の、ある一族と、聖界側のある一族が、関わっていると、聞かされた。
発端は、どうであれ。
狙いは…。
一人の『女性』と、言われている。
それが、聖界戦争に、深く、関わっていて。
ー…あれ。
父は、その後。
『ディーラーアも、何れは、通る道かも知れないな。龍族最後の生き残りの御子。『暁に生まれた御子』と『黄昏に生まれた御子』の運命が、変わるとすれば、狂った音が、鳴り始める時かも知れない。その時、天界を跨ぐであろう彼女は、どう、判断するだろう。兄さん』
凄く、深刻な顔をしながら、自分の兄に、話を掛けていた気がする。
そもそも『暁に生まれた御子』とは、何だ?
「これを、機に、君も、聖界戦争について勉強するべきだと、僕は思うよ…。先ずは『リオトル』が、どんな世界かを…知っておくべき…」
「はぁ」
「それから、リンセイアの母親に逢ったら、挨拶は、きちんとしておいて。彼女、ああ見えて、冥王の妹なんだ。聖界戦争で、夫を亡くした未亡人。只今、求婚者、殺到中の噂の的。ま、本人は、リンセイアの事を思って、再婚するかは…別の話だと、思っているから…。お見合い写真を、送っても、燃やされるのが、運だよ…」
げんなりとした顔で、言われても、説明的に、どうかと思います。
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