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伯父の説明が、雑なのは、元からだが。
一冊の本を、俺に渡して…。
ー…読めという、訴えは、相変わらずです。
「『リオトル』の歴史については、解りますが、彼方の女神に、挨拶とは?」
「挨拶は、肝心だろう?ちゃんと、自分の素性を、明らかにしていれば、今後、立ち寄る時に、便利。それと…君…何時まで、大人の姿で…居るつもりだい。龍神最後の生き残り“ディーラーア・マリトィヌ・セイン・リリアータ”」
本名を、口にした伯父様が、俺の術を解いた。
というか、何、勝手に、術を解いているんですか!!!
「酷い。俺の術を解いてしまうとは…」
「酷いも、何も、無いよ。君は、呉んとき、十歳になる御子。どう、考えても、此方が合っている。それに、リンセイアと、年齢が変わらないのだから、その方が、絶対に良い。まぁ…彼方は、神と魔族の血を引いた御子。君は、神と、言えずと知れる死神の血も混じっている龍族だから、特別と言えば特別。しかしながら、僕の従兄が、関わっているのも事実。そして、君の叔父様も」
ー…関わってくると、言いたげ。
確かに、叔父は、龍族だけど。
何処で…。
関わってくるかも、解らない。
況して、どの時代に、携わるのかも不明だ。
それ故に、俺は、忘れていた。
伯父様が…。
言った言葉を。
これから、関わってくるリンセイアの出生が、大きく。
深く、関係してくるものだと、知らなかった…。
何故なら、俺は、自分の姿が。
ー…鏡に。
映った時に、あまりの格好良さに、酔いしれそうになっていたから。
これは、遺伝だから、仕方ない。
現に、伯父様を、見ていれば、自分の血筋が。
どいゆう、家系か、解る。
龍族最後の生き残りという肩書きがある限り。
美しさは、常に、付き物だ。
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