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しかしながら、此処に、記されるのは、聖界語で、言う。 「アリゲトス・アオーリア・デュラス…」 銀なる世界へ、ようこそ。 龍族、最後の生き残り。 ー…“ディーアーラ・マリアーヌ・セリア・リリアータ”。 祝福と、歓迎の意を、込めて。 私から、一つ、贈り物を。 「ティアートゥ・ヤスィア・セレーヌ…」 娘と、運命と、言うなら、それも酔狂。 「というか、今の言葉を…理解しているのが、約八割程度で、殆どは、天界語プラス聖界語ぐらいよね。リンアですら…冥界語には、触れない。此処は、父親である、あの人が、正解。冥界語は、基本、私の癖であって、後は…魔界語に…限る…」 私は、古代の言葉の方が、使いやすいけど、リンアは、多分、今の言葉かしら。 解りやすいように、父親が、和訳しているのなら、多分。 それを、選ぶ。 「リリィーアストィス・アネー・ムラゲ…」 なんて、天界語を、使っても…。 私が、言葉を使うとすれば、呪文を、唱える時ぐらいで。 他は、冥界語だ。 何故、冥界語?と、なる人も多くない。 しかし、生まれた場所と、育った場所を、考えれば、答えは、明確で、幼い頃から、触れているから仕方ない。 例えば、冥界王族が、今では触れない古代の言葉は、オススメ。 凄く…。 繊細だわ。 「よって、其処に、生まれるのが、新しい言葉なのだけど…。金色に、輝いていて綺麗なのよ…」 貴方にも、理解する日が、来るのかしら。 龍族最後の生き残りディーアーラ。 その、鱗は、丈夫だと、伺っていますよ。 貴方は、私の娘を、護る盾となれるのでしょうか。 「ー…大死神の血筋を引く、龍族の皇子…」 楽しみが、一つ、増えて。 一つ、減っていくのは、惜しいけど。 その…。 雫すらも、拾って、差し上げましょう。

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