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これは、確定して良いような気がしてきた少年。 淡い紺色の髪をした男性は、猫目を、細め、仄かな笑みを浮かべながら『私が、何かしました…?』と、尋ねながら、椅子の一部を、折る。 見た目が、人形みたいな雰囲気だから、あまり気付かれないが、あれは、完全なる嫌がらせ。 それを…。 僕は、知っていた。 だって、彼程、饒舌な男は居ない。 「絶対…彼女の母親の影響…」 何処で、起点を利かせているのか解らないが、頭の回転が早い。 ついでに言えば、行動も早く、阿鼻叫喚してしまう。 そんな時代に、生まれた龍族最後の生き残りからしたら。泣きたくなるのが、現状じゃないだろうかと、カナシータは思った。 当初の記録によれば、聖界には、幾つかの國が、存在していたと、記されている。 その、状況から見て、龍族は、北の方に、生息していたと書いてあった。 何れだけの種族が、居たかは解らないけど。 多分、絶滅危惧種扱いぐらいの数だったんじゃないかと推測出来る。 「しかし、貴重な存在だったのかも知れない。なんて、一人で、語っていても、残されている資料には、必要事項しか書かれていなくって、僕には、お手上げだよ。彼女の、母親が、彼を動かして、調べた記録も、実は、残っていないんだよね…」 それに、此処最近は、大人しいというか。 僕の、身体を借りようとしているあたりが…。 ー…素晴らしいよ。 呆れた顔を浮かべ、カナシータは、彼女の事を考えた。 少し、不思議な女性。 龍族と、聞くと。 目が、光る。 何とも、ユーモアセンスがある人。 ただ、時折、恐い程、涎が、垂れているのかを問いたくなる少年だった。 『龍族は、娘にとって、華美なる甘味。それを、どう、調理して味わおうかなんて、変な思考を、感巡らせている王妃へと、成長したのは良いけど。あの子も、人の事は、言えないわね。國を、創って、放置なんて』 ふんわりと、辺りに、白い花弁が舞っていくのを、彼は見たのであった。

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