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ま、成長している姿を見せてくれるのは、有難い。
嫁いでから、私自身は、映す事すら無い日常の生活を、リアルに、流してくれるのだから、喜ばないといけないだろ
う。
『すみません、感慨無量している所、悪いけど、リリアンは、貴方様の表情が、あまりにも、思惟なさっているから…心配しているのです…』
忘れている訳じゃないが、私は、今、ディーラーア王の、首根っこ掴みながら、脅している最中だった。
いきなり、繋がってくるから、レイナの思考に逝こうとしていたのが、悔しい。
『最早、そのまま、呑まれて下さい』
ー…無理だろう。
娘が、出てきていない。
『その、娘は、自分の趣味に、没頭しているので、魔界貴族である父親の存在を忘れていますわ。だって、未来の世界に、思いを、託す為に、私、一肌脱ぎましたもの。この國の王であるノンは、何時か…出逢うべき存在となっているでしょう。だから…』
愛らしく微笑んでも、企んでいる事が、解ってくる。
その為だけに、餌を蒔いたな。
『リオトル』と、同じ世界が、見つかるとは叶わない。
況して、リンアが、一つの國を、創るかなんて、解らないだろう。
どいゆう、憧憬をしているのか、想像も付かない。
思考からして、アイツ譲りだったら、壮絶な世界が、出来上がる。
逆に、レイナの思考なら、言うもまでもなく。
森羅万象に、従い、四季を作り、動物や植物が、育つ國を創るだろう。
伊達に『リオトル』を、一晩で創った事を、誇りに思う。
リンアは、美しい國で、生れ、育った。
『儚い銀色の世界』。
そんな名前が付いていたな。
思い出せば、色々なお伽噺が、流れていた。
私は、リンアの記憶を見て、映したまでだが、絵本に描かれている世界そのもの。
誰もが、惹かれてしまうのは、言うものでも無いだろう。
彩る世界は、常に、白銀だ。
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