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遥か昔、神々は、二つの國を滅ぼしたそうです。
『ソドム』と『ゴモラ』。
それは、男色の國だったそうな。神々は、怒りに任せて、硫黄の炎を投げた。
そういや、私も、昔に一度だけ、大きな隕石を投げて、國を一つ、滅ぼしたのを思い出しました。
あれは、歪みが、沢山生まれました。少し、可笑しいかも知れませんが、娘が引き継がなくって良かったです。
なんて、喜んで話している場合じゃなかった。
そう、幾万年と流れた時間は、こうして現れる。
ー…ソロモン。
随分と、懐かしい名前を聞いた。
嘗ての魔族ですら彼には、敵わなかったとか。
何時、喉を引っ掻いてやろうかと考えている輩も居た。
ー…悔しくって、何度、彼を滅ぼそうかなんて。
思った時もあった。
だけど、一つのゲームをする事にした私は、ある物を使い、國の有り様を見る事にしました。
長年と使い、退屈しのぎの神の遊びだ。けれど、とても面白い賭け。
しかし、遊びとは、飽きがくる。
人間の命は短い。ソロモンは亡くなった。
あっという間に神々の求心力が、弱ってしまったのは、悲しい出来事。
それでも、神々は、ソロモンを愛したのだろう。
だから、来世にも…。
誇って欲しい。
愚かな行為だと思うかも知れないが、私が捧ぐのは、来世に送る神の詩だ。
そりだけ、彼には、期待している。あんな表情を見るのは初めて。
ー…そうね、ノン。
やっぱり、神話に沿うなら、かき混ぜた方が、楽しいわね。
『俺的には、ダビィデの同性愛が美しく感じる』
ソドムの街が存在していたら、きっと、良い関係になっていたでしょうね。
彼が、本当に愛していたのは、誰なんでしょうね。
『それは…嘗て、美少年と言われたボーイフレンドじゃないか』
では、来世が愛するのは?
『リンアに、聞いた方が早くないか』
まだ、目覚めるには、早い。
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