55 / 59

7-11

遥か昔、神々は、二つの國を滅ぼしたそうです。 『ソドム』と『ゴモラ』。 それは、男色の國だったそうな。神々は、怒りに任せて、硫黄の炎を投げた。 そういや、私も、昔に一度だけ、大きな隕石を投げて、國を一つ、滅ぼしたのを思い出しました。 あれは、歪みが、沢山生まれました。少し、可笑しいかも知れませんが、娘が引き継がなくって良かったです。 なんて、喜んで話している場合じゃなかった。 そう、幾万年と流れた時間は、こうして現れる。 ー…ソロモン。 随分と、懐かしい名前を聞いた。 嘗ての魔族ですら彼には、敵わなかったとか。 何時、喉を引っ掻いてやろうかと考えている輩も居た。 ー…悔しくって、何度、彼を滅ぼそうかなんて。 思った時もあった。 だけど、一つのゲームをする事にした私は、ある物を使い、國の有り様を見る事にしました。 長年と使い、退屈しのぎの神の遊びだ。けれど、とても面白い賭け。 しかし、遊びとは、飽きがくる。 人間の命は短い。ソロモンは亡くなった。 あっという間に神々の求心力が、弱ってしまったのは、悲しい出来事。 それでも、神々は、ソロモンを愛したのだろう。 だから、来世にも…。 誇って欲しい。 愚かな行為だと思うかも知れないが、私が捧ぐのは、来世に送る神の詩だ。 そりだけ、彼には、期待している。あんな表情を見るのは初めて。 ー…そうね、ノン。 やっぱり、神話に沿うなら、かき混ぜた方が、楽しいわね。 『俺的には、ダビィデの同性愛が美しく感じる』 ソドムの街が存在していたら、きっと、良い関係になっていたでしょうね。 彼が、本当に愛していたのは、誰なんでしょうね。 『それは…嘗て、美少年と言われたボーイフレンドじゃないか』 では、来世が愛するのは? 『リンアに、聞いた方が早くないか』 まだ、目覚めるには、早い。

ともだちにシェアしよう!