57 / 59
7-13
ー異界
無数ある星の中に、一つだけ輝きがあるとすれば、一番星という物だろう。
この、空間の中で、息が出来るのは、空気が存在するから。 なきだけど、構造的には、解らない。
何を、どうすれば、この世界が出きるのだろうか。
女神の力は、確かに計り知れない。
それは、聖界を創った時に、既に、証明した。
『だから、何で、閉じ込たのだぁぁぁ』
ー…これは、一つの物語の一部でした。
愛する娘を封印した女神は、微笑みました。
亡き夫との約束を守り“時空の檻”を、発動させたのは、リンアが、結婚してから。
大死神の血を引いている龍族最後の生き残りディーラーア王が、魔方陣を使い、娘を来世へと送った時、代償を払った瞬間、自然に動きました。
それは、この世で、ある賭けをしたから。
『お主の娘は、解けるのか?』
長年と、煩ってきた神の実験。
“融合実験”の謎に。
携わるとすれば、私の血が、再び、目覚める時でしょう。
それまでは、リンアは、眠りの中…。
ー…時空の中を。
泳いで、夢の中に浸かる。
宇宙(そら)に、広がる星々を、巡りながら、惑星の一つ一つへ、触れていく。
それが、役目だと教えたら、貴女は、きっと。
『私は…星々の管理を、来世に託します』
父親すら、驚かす言葉が出てくるに違いない。
だから、時空の檻から出られた時、考える事に致しますわ。
貴女が、来世に何を託すのか。
また、リリアンと共にある事を。
ー…メーレン・ゲ・アリストラ。
花弁散る、聖界の鐘が鳴る事に。
幸あれ。
この魂が、眠りに就く事を願い。
魔界で、軈て目覚める夫に。
天界の様子を伺わせますわ。
それまで、リンアが、カナシータの中で、記憶の泉に、辿り着く事を祈っておりますわ。
ー…お休みなさい。
“テーレス・アレ・ファモス。
炎の華に包まれし、龍の皇女様。
訪れるは、闇の中に、埋もれる霧に眠る貴女の伯父に逢える事が、ヒントですわ。
孤独の中に眠る孤独。
ともだちにシェアしよう!