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「だってしょうがないだろ、着替えさせるたび触りたくて堪んなかった。たまにちょっと触ってたけど」
「この! むっつりスケベ! あんっ。前、で、でちゃうから。湯舟でぇ。かずにいぃに怒られちゃうう」
「俺の手の中、出せばいいだろ?」
体勢を変えられ、今度は湯船で胡座をかいた虎鉄の脚の間に横抱きにされて、片手を千雪自身にかけられ扱かれたまま、唇を吸われ、さらに胸の先まで今日に弄られたから、千雪はもう甘美な刺激に息も絶え絶えになった。
「ああっ、ひうっ」
「出せよ」
臀部に硬い虎鉄の高まりを押し付けられたままのみだらな体勢で攻め立てられ、千雪は呆気なく果てるとくたり、ぶくぶくと湯船に沈みかける。慌てた虎鉄の腕の中に即、すくいあげられた。
虎鉄は湯船の外で掌を振るう仕草をした後、切れ長の瞳を細めて愛しげに千雪を見下ろし、ふうふうと息をつく唇を今度は優しく啄んでくる。
「すげえ。幸せだ。千雪から好きって言われた。なあ、このまま、千雪ん中、入りたい。ダメか?」
「え、ここで? 昼間もしたのに!」
「何回だって、一晩中だってしたい。ほら、まだ柔らかいし」
そう言ってひたっと切っ先を押し付けられたから、ひいっと喚いて千雪は腰をもじつかせた。
すると虎鉄は天井からしたたった湯気で濡らした前髪の間から光る、色気漂う眼差しが覗き込みながら、千雪の手を淑女にするそれのように取ると視界に入るように指先や甲に懇願の口付けを送ってきた。
指先まで弾ける柔らかなリップ音が軽快で心地よく、千雪も知らず口元をほころばせる。
「なあ? お願い」
(なんだよ。可愛いじゃないか。虎鉄のくせに)
今まで虎鉄に甘えたことはあっても、こんな風に真っすぐに甘えられた経験は少なく、千雪は手を伸ばして前髪をかきあげてやると、気恥ずかしくて虎鉄の胸に顔を埋めながらも頷いた。
「いいよ。でも、ゆっくり、して」
「分かった」
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