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何故、それをしないのかは、これから植える花にあった。双子の弟を、第一天まで、堕とすのは、何時でも、出来るが、天使を、造るとなると、体力と、気力が必要になる。 そんな時に、力を使って、時間を費やすのは、勿体無い。 花を、植えれば、光玉が、誕生する。 土は…。 栄養満点な培養土。 肥料は、牛糞を、混ぜた物を。 埋める場所が、問題だが。 『第四天あたりに、植えてしまえば、万年樹もあるし、寵愛を、受けやすい。太陽と、月が、軌道する『マコン』なら…美しい花を、咲かすかも知れない…』 人間を、造るより、少し、複雑ではあるが、彼女は、嬉しそうにした。 必ず、上手くいくという、自信があった。 『もしもし、リオ?』 『ごめん、完全に、一人の世界に、入っていたわ…』 『それ、何て言うんだっけ?スリップ?ストリップ?デジャブーみたいな感じだよね。走馬灯みたいな光景が、見えるってやつ』 私は、唖然とした。 “クラエティア”の口から、ストリップという言葉が、出てきたから。 弟ながら、意味を知っているのか、不明だわ。だけど、どれもハズレね。 『貴方の頭に出てこない言葉なら、単なるボケね…』 『酷い!折角、思い出そうとしていたのに』 『十分に、調べってから教えて頂戴。クラエティア…』 『サファリアの、馬鹿』 どうして、拗ねたら、本名が出るのか不思議。 何故、この子は、無謀なまでに、計画を練りたがるのか。 何れ、訪れる悲劇を、目の前にして、抱く物は。きっと、復讐に燃える“私”の姿かしら。 それとも、既に、壊れた息子の姿かしら。 嵐が、来そうな予感だわ。 -…クラエティア。 戒めの楔を、息子に打った創造神。 愚かで、恐ろしい、私の双子の弟…。 神と、魔族の闘いには、早すぎるわ。

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