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『何時か、生まれ変わったら、貴女は、何を視るのかしら?』 それ、私に問いてどうするの? 貴女は、私じゃない。 この國を創り上げた絶対神の生まれ変わり。光王族の皇女様。 そして、軈て、天界から名を消す事になる私自身。 『さぁ、何を視るのかしら。きっと、この世では、想像出来ない惨劇とでも言っておくわ』 『不思議。私である筈なのに、貴女は、自らの宿命を受け止めている。でも、私も…何年か後に、思い知らせるのね』 ふんわりと、微笑む彼女。 解っているんじゃない。 己の辿る末路を…。 『例え…』 『それが』 『作られた…』 『シナリオだとしても』 開かれた物は、閉じられない。 それが、天界に存在する本。 -…天の理。 『で、こんな、遥か昔にまで、繋がってきた意味は?』 『秘密』 解っているわ。 貴女が、繋がってくるのは、意味があるからよね。 そろそろ、始まるのかしら。 『第一天書…。汝らの行いは、必ずしも、困難ではない。恐れないで…』 鐘の音が、何処からともなく、響き渡る。 流れてくる記憶の狭間に置いてきた過去の行いが。 『蒼い炎が、灯される時、動き始めるセレナーデ。君も…何時か、感じるだろうか。愚かな神が起こした唯一無二の実験という殺戮を』 夜の世界に、照らされるのは、月の光。 これは、ドビッシュの名曲。 月光に浴びる、湖が、浮かぶ。 何とも、幻想的な世界。 煌らびやかな世界に、広がっていく水。 その上に、佇む、一台のピアノ。 軽く、指が、触れれば。 綺麗な音色が鳴る。 水面を走る波紋。 鳴呼、そうか。 『“レイナ”…』 尚も、闇の中でも、光っている一輪華だ。 湖に…。 当たる銀色の光。 美しいと、心から思うわ。 其処から…。 命を感じるのは、レイナ、貴女が、照らしているからね。 尊い命に、携わる者として、理解してしまう。 その、運命すら、受け入れていく。

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