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15章(13)★

「ん……」  わかっているはずなのに、その刺激に驚いて声が漏れてしまった。すると廉はごめん、びっくりしたね、と謝った。 「ちがうんです……。なんか敏感になってるみたいで……」  びっくりするとか、嫌だとかそういうわけではなくて……と言い訳すると、うふふと廉が嬉しそうに声を漏らした。 「じゃあ、気持ちいいか」  そう言われて、何も言えなくなった。すごい藪蛇だ。 「………」 「そういうのなら大歓迎。尚紀の声にそそられるな」  そう言って廉は尚紀のニットの中の探索を始めた。  背中をさわさわと触れられて、背筋をたどられて、思わずのけぞる。 「んっ……」  指でつーっと触れられるのは刺激的で、よじった。するとニットがめくれてしまい、ウエスト部分が顕わになる。  寒くはないけど……少し恥ずかしい。    いちいちの反応が可愛くて、どうしよう。  廉の呟きに尚紀は「もう廉さんっ」と不満の声を上げることしかできない。  少しじれったくて、大切にされているのがわかる。先に進みたい。もっと廉に触れてほしい気持ちが大きくなる。  尚紀の本音を見透かしたのか、廉は顔を尚紀に近づけ、唇を重ねた。フレンチキス、そして再度唇をゆっくり重ねて……、尚紀の歯列を廉の舌がとんとんと叩く。ゆっくり口を開くと、彼が入り込んできた。  廉のことで、もう尚紀の頭はいっぱいだ。  この優しいキスをしてくれる人と、もっと重なりたい。混じりたい。一緒になりたいという気持ちが込み上げてくる。  懸命に彼の唇を受け止めながら、尚紀は身体が熱くなっていくのを自覚していた。  すると、それを見透かしたように、さわさわと移動し廉の指が尚紀の胸の突起に触れた。 「ああっ……」  甘い刺激に尚紀は声を上げた。  親指で潰されて、思わず身が揺れる。背筋が伸びて、思わず唇が離れた。 「あっ……廉さん」  焦って名を呼ぶ。敏感な胸をゆるくやさしく親指でこねられて、そのいちいちの行為に尚紀の身体は跳ねてうごいてと、激しく反応した。 「かわいいな」  何度目かの廉の言葉。  そのままソファーに押し倒された。  廉を見上げる。  誠意あふれる表情、整った顔立ち、知的な眼差しから覗く優しい光。  この人が、自分のアルファなのだ、と尚紀はしみじみと思う。  格好いいなあと改めて。  この人とこの先どのような行為に及んで、どんな感情になり、それをこの人の前に晒すのか。わからないけど、ドキドキとワクワクと恥ずかしいがない混ぜになっている。 「もう少し行こうか」  廉にそう言われ、尚紀の身体の奥がキュンと高鳴った。

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