「ン……ん、ん……」 　身体に力が入っていた瑞稀だったが、蕩けるような晴人からのキスに、力が抜けていく。 　舌を絡め、上顎を舐め、瑞稀の身体をほぐしながら、晴人は楔を全て瑞稀の中に挿れた。 「晴…人…さん…」 　 　晴人の全てを受け入れた瑞稀の中は、きゅうきゅうと締まり、晴人の楔を締め付ける。 　晴人は瑞稀の負担にならないようにと、楔を挿れたまま、動きを止めた。 　次第に瑞稀の中は、晴人の形になっていき、幸せで、幸せで感情が込み上げてくる。 「動くよ」 　ゆっくりと晴人が楔を後孔まで引き抜くと、指とは全く違う刺激が内壁から伝わり、弱いところをカリで押し上げ、そしてゆっくりと中に押し込むと、締まった瑞稀の内影をこじ開けていき、 「はあああッ……っ」 　最奥の壁に楔の先端を押し当てる。 「熱くて、濡れていて、締まっていて…、もっていかれそうだ…」 　晴人は呟くと、楔を出し入れするスピードを少しずつ上げていく。 　ピストン運動をされるたびに、瑞稀の身体も上下に揺れ、弱いところを押し上げられるたびに、腰の奥からの熱が、楔に集まってきて…。 「ああ……ぁぁ……はぁぁぁ……」 　焦らすように最奥の手前で止められると、はしたなくも自分から腰を高く上げ、最奥の壁に晴人の楔の先端を押し付ける。 　ぎしぎしとソファーが揺れ、瑞稀の香りも声もより甘くなった。 「ぎゅって…して…」 　瑞稀が腕を伸ばすと、晴人は微笑み、瑞稀を抱きしめながら、ピストンをする。 「愛してるよ、瑞稀…」 「僕も、愛して…います…」 　普段なら恥ずかしすぎて、言えない言葉。 　だが、晴人を思う気持ちが止められなかった。 　二人は自然と口を開け、お互いの舌を絡める。 　深く濃厚なキスをしながら、深く繋がる。 　瑞稀の甘く甘えるような声は、晴人の口の中に響き、晴人の楔が瑞稀の内壁を押し開き、弱いところを押し上げ、最奥を押し上げる。 「やっ……ダメ…、奥……トントン…、おかしく…なっちゃう……。ひやぁぁぁ……」 　快楽からポロポロと涙がこぼれると、晴人はそこばかり突き上げる。 　瑞稀の蜜と晴人の先ばしりが混じりあい、後孔から流れでる。 「晴人…さん…、好き…好き…ス…キ…。気持ち…イイ…、気持ち…いい…。もっと…もっと…」 　もう、瑞稀は自分が何を言っていて、腰を自ら振っていることなんてわかっていない。 「本当に可愛い」 　晴人は瑞稀の髪を撫でると、一気に攻め始める。 　後孔ギリギリまで楔を抜くと、ずんっと奥壁に楔を押し当てる。 　 「ひッ……やぁ…ぁぁ……、おかしく…なっちゃう…気持ち…いい……ッ」 　中を楔でかき混ぜられると、グチュグチュと卑猥な音がした。 　ガツンと突き上げられると、足の先から頭の先まで電気が走り、足の指をキュッと内側に丸め、 「あああああ……———ッ」 　瑞稀は中をぎゅっと締め上げ痙攣しながら、勢いよく蜜を発した。 　だが、晴人の｜抽挿《ちゅうそう》は止まらない。 「晴人…さん…もう…もう…ダメ……。あ”ああぁぁ…っ」 　 　波のように押し寄せる快楽に溺れる瑞稀の中は、晴人の楔を掴み離さない。 　|瑞稀《自分》と繋がりながら、快楽で顔を歪める晴人を見ると、快楽だけでなく今まで感じたことのない幸福感が満ちてきて、二度目の快楽の波が瑞稀を飲み込もうとする。 「晴人…さん…、また…きちゃう……。もう…イ……ちゃうぅ……」 「いいよ。一緒にイこう」 　 　晴人は瑞稀の額にキスをすると、ピストンを早め、瑞稀の身体を揺さぶると、 「んああっ……、ああぁぁぁ……」 「っく…！」 　晴人は瑞稀は同時に達し、晴人は瑞稀の中で勢いよく精を放ち、瑞稀はその全てを受け止めた。