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途轍もない苦行
<sideルーファス>
「あの……僕、から……僕から、ルーファスさんにキス、してもいいですか?」
そう言われて嬉しくなって、ソファーに座ってレンからのキスを待つだけだったはずだが……一体どうしてこんな状況になっているんだ?
ソファーに座る私の前にしゃがみ込んで、レンは嬉しそうに私の下着を下ろしていく。
ズボンは多少昂ったとしても外には気づかれないようになっているが、下着は別だ。
柔らかな下着をいとも簡単に押し上げてしまっている。
レンが下着を下ろすと、すでに七割ほど昂った愚息がものすごい勢いで飛び出してきた。
もう少し空気を読んで静かに出てくればいいのに……本当に堪え性のない愚息だ。
とはいえ、正直、レンが実際に愚息を目の当たりにしたら怖がるかもしれないと思っていた。
だからこそ、散々隠してきたのだが……今のレンをみる限り、どう見ても怖がっているようには見えない。
驚きはしているようだが、その顔に恐怖はなさそうだ。
それどころか、
「わぁーっ!!! おっきぃ!!!」
と嬉しそうに声をあげている。
男のモノを見慣れている様子も全然なかったから、おそらく私のモノがレンにとっては初めてだろうから、それが逆によかったのかもしれない。
この世界の男がみんなこのようなモノだと勘違いしてくれたのかもしれないな。
まぁ怖がられなかったのならよかった。
それよりも、今はもっと重要なことを考えなければならない。
レンに見つめられている愚息がさらに大きくなっているのだ。
「ルーファスさん! おっきくなってますよ!!」
目を輝かせて私をみるレンの姿に、ますます興奮して愚息が昂ってしまう悪循環。
ここで完勃ちしてしまうことだけは避けたい。
流石に可愛いと言ってくれるような大きさではなくなってしまう。
レンが可愛いと言ってくれているうちにレンの気を愚息から遠ざけなければいけないのだが、レンは何か勘違いしているのか、大きくなっていく愚息を見て喜んでしまっているのだ。
「レ、レン……そろそろいいだろう?」
「えー、こんなに大きなの見るの初めてだからもう少し見ていたいです……。だめ、ですか?」
「くっ……! しかしな……レンも薬を飲まねばならぬし、後孔のマッサージもある。そろそろ風呂にでも入らないか?」
「うーん、そう、ですね……。じゃあ、そうします。お風呂も楽しみですね」
風呂に入ろうと誘ったのは私だ。
それは今の状況から脱するために仕方がなかったのだ。
だが、ちょっと待て。
考えてみたら、この状況で一緒に風呂に入るのはもっと悪くなるのではないか?
ハッと我に返り、レンを止めようとしたがもうレンは立ち上がり寝室へと入っていっている。
私は慌てて下着をあげ、ズボンだけを脱ぎ去り急いでレンの元へと向かった。
「レンっ!」
慌てて脱衣所に飛び込んだ私の目に飛び込んできたのは、滑らかで白く美しい肌を見せるレンの姿。
「今日のお風呂も気持ちよさそうですね。いい香りがしてますよ」
レンは嬉しそうに微笑みかける。
この間まで恥ずかしがってタオルで隠していたのに、今日はもう隠しもしていない。
それはきっと私を伴侶だとレン自身が認めてくれたからだろう。
私のモノを見たのだし、自分のも見られてもおかしくはないと考えてくれたのだろう。
だが、今の私にはレンの裸は刺激が強すぎる。
「くぅ――っ!」
昂りを抑え始めていた愚息がまた一気に猛ってくる。
「どうかしたんですか?」
「い、いや。なんでもない」
「早く入りましょう!」
レンに急かされるように服を脱いだが、今日は隠せそうにない。
ここで自分だけ隠すのも憚られてどうしようもなく私はレンに裸を見せるしかなかった。
「昨日も見ましたけど、やっぱりルーファスさんの身体って筋肉が綺麗についていてかっこいいですね。僕もこんなふうになってみたいけど、やっぱり僕には無理なんですよね?」
「あ、ああ。そうだな。元々の体質にも関わるから、レンには無理だろうな」
「ああ、いいなぁ。本当にかっこいいですよ。ルーファスさんの身体」
「くっ――!」
私の身体はレンのものだと言ってしまったから当然なのだが、レンはもう躊躇いもなく私の身体に触れてくる。
その手の感触が愚息の昂りを勢い付かせていることをレンは知らないのだろうな。
初日からこんなにも大変な状況になっているというのに、こんな状態で私はひと月我慢できるのか……?
今更ながら不安になってきた。
風呂に入ると、レンは
「ルーファスさん、髪を洗ってください!」
と嬉しそうに頼んできた。
どうやら昨日の私の髪洗いがレンは気に入ったようだ。
ふぅ……とりあえず今は他のことを考えず、レンの髪を洗うことだけに集中しよう。
そう思っていたのに、念入りに髪を洗っていると、
「んっ……ああっ……るぅふぁす、さん……きもちいぃ、です……っ」
と嬌声にも似た声を出してくる。
まずい、本当に無理な気がしてきた。
私はひと月も我慢できそうにない。
とはいえ、イシュメルの見立てに間違いはなく、私が今すぐにでもレンに挿入してしまえば確実にレンを傷つけてしまう。
どうにか良い方法はないか……。
とりあえず、今日を乗り切って明日もう一度イシュメルに相談してみるとするか。
私は必死にレンの髪を洗い終え、身体を洗うのはレンに任せて煩悩を断ち切るように念じながら、己の髪と身体を洗い終えた。
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