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それは、ある神が、反逆ならぬ濡れ衣を、着せられた事から始まった。
かの有名な術師の家系である血筋に生まれた儚い表情が、印象的な彼女は、縁があり、契りを交わした。
そして、生まれたのが『イザヤ』と、呼ばれる青年。彼の特徴と言えば、隔世遺伝のせいか、髪色が、黒色の髪に、銀色の、メッシュが入っている事だった。
あれは…。
神の賜り物。
素晴らしい、幸せが、訪れる証。
嘗ての神は…。
記憶の玉を、分けたらしい。
それは、色んな形になって、生を成し遂げるらしい。
神として生まれる回数の方が、多いのは、きっと。
ー…罪の返し方を、考えてだろう。
彼女が、残したのは、罪という罪悪感からじゃなく、色んな形に生まれた記憶の欠片が、生きていく姿を、映したかったに違いない。
でなければ。
『姿形、変わるし、歩んで行く時間も違う。生活環境すらも変わる…』
そう、言って、自ら散らせていきました。
未来という世界に。
そして、此処にも、一つ…。
芽吹いた生が、存在する。
それを、摘み取ろうとする者は、天罰が、下るだろう。
遥か昔…。
天界から名を消した女神が、ご褒美を、与えましょう。
この、京都の地で、舞い戻る瞬間を、成就させる、その日まで。
汝の罪が、如何なる時も、御心のままに…。
たまに、覗くと、楽しい光景が見られる。人とは、面白い。
こんな風に、成長する姿を、見るのは、何年ぶりだろうか。
『姉様、本当に、京都の地に、戻って来るのでしょうか。戻って来るなら、私も、護りやすいですし。母も、安心するでしょう。何より…』
『…』
それ以上は、何も言わないでも解る。
私は、京都の地で、守らなければいけない場所があり。
また…。
“彼”の部分で、見守らなければいけない。
これが、罪を犯した神が、返さなければいけない運命(さだめ)。
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