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Aria of Echoes 8

 とろけてひくりひくりと繰り返し収縮するアナにむず痒い痛みを感じ、汐音はぐずるように凪の首にしがみつきながら腰を揺らす。 「 っ、あっつ……ぃ……」  なんの抵抗もなく先端が埋まり、まるで幾度も繰り返した行為のように汐音の体の中へと収まっていく。 「あ っ、は、ぃっちゃ  入ってる……」  壁に押し付けられ、最低限だけを露出させた性急な行為だというのに、汐音は必死の形相で肉を分け入り、貪ってくるαをうっとりと見つめる。  ひくりと引き攣るアナの縁が喰むように蠢き、滴る愛液がこぷりと溢れて音を立てた。 「あ……ぁっ、ァ! ぅ、ァんっ」  大きな亀頭が沈み込んだ瞬間、感情を代わりに表したように立ち上がった汐音の性器からビュルリと白濁液が飛び散る。  二人の顎と服に飛び散ったそれはあっという間に、ピストンによって二人の間でこねられて消えていく。 「ゃ、お きいっどこまで入れるの⁉︎」 「っ……くっ、全部」 「……ぜんぶ?」 「入るだろ?」 「…………」  大きな手が汐音の緩やかで柔らかい髪をかき揚げ、むき出しにされた額に熱い唇を落としながら、凪は甘えるように汐音を抱きしめる腕に力を込める。  汐音はすでに内側からの突き上げに歪んだ腹を見下ろしながら、それでも焦れるような気分のままに腰を振った。 「い よ。ぜんぶ  あ……あぁっ! おっきい……ぜんぶ、入れて!」  悲鳴のような懇願が口から漏れた瞬間、凪の瞳の奥にギラリとした光が弾けた。  丸二日間、二人がしたことと言えば、発情期のような激しいセックスばかりだった。  かろうじて水分や食事を摂る理性は残ってはいたが、それも必要最低限で挿入をしながらだったり、キスの合間に流し込むような忙しなさでこなしていた。  隙間があるとうら淋しく思え、視界から消えると恐怖を感じる。  気が狂うような発情期とは違う、熱に浮かされて溶けた理性が横たわっているセックスは、ただただ……お互いを求めるために繰り返された。 「水……」  そう言いながら汐音が口に水を含むが、うまく閉じ切らなかった唇の端からゆっくりと水がこぼれ落ちていく。  口内を濡らすことはできただろうが、喉を潤せたかは定かではなかった。  凪は汐音が落としそうになっているペットボトルを受け取ると、口に含んで親鳥のように汐音へと運ぶ。  冷たい水が熱い唇にこねられて、熱い雫となって汐音の喉を滑り落ちていく。それは確かに喉を潤しはしたが、けれどそれよりも激しい凪への飢えを引き起こした。 「もっと って、言ったら、君は……いや?」 「なんで?」  凪は自分の唇を舐めながら不思議そうだ。

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