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雪虫6 22

「ゆきむし……オレ、パンツんなか、ぐちゃぐちゃ、なんだけど……」  悲しいわけじゃないのに、小さな子供のようにぐずぐずと半泣きで訴えるオレの隣に、雪虫はころんと転がって満面の笑みだ。  白い頬に乱れた髪がかかって、ますます可愛いからもうどうしていいのかわからない。 「っ、……ぅ、……ぅ…………」 「しずる、さわっていいよ?」  少し首をそらすよう傾げると、オレがつけた歯形が見える。  自分がつけた歯形なのに、雪虫にずっと触れていられる歯形が羨ましくて……焦れた気持ちでそれを睨む。  宝石を二つ嵌め込んだような小さな頭から、なだらかで白い肩が続いて、そのまま薄い胸元、骨が浮か脇が見える。オレの手で掴むと指が触れてしまうほどのウエストと、他の箇所よりも少しまるみを感じる腰回り……形よく長い足は細く、つま先は歩き回ることも力を使う動作もしないせいか、百合の蕾のようにほっそりとしている。  宝石箱に閉じ込められた人形のように、雪虫の体は繊細だ。 「う……うあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!」  オレが突然上げた雄叫びに雪虫は呼吸を忘れたように身をすくめる。  最後の力を振り絞って体を起こしたオレは、シーツを引っ張り上げるとそれで一気に雪虫をぐるぐる巻きにしてしまう。 「し……しずる⁉︎ やっ 」 「やめないっ! これはっやめないし! オレはやらない!」  驚いたために見開かれた瞳に映っているのは、必死の形相で馬鹿みたいに一人で奮闘しているオレの姿だった。 「オレはっ…………」    発情期以外、雪虫を抱かない。    これは大事なことだった。  雪虫の体は細くて華奢で、弱くて、体力がない。  そんな体が唯一、セックスしても耐えられるようになるのが発情期の間だ。ホルモンの関係なのか、それともそれが本能だからなのか、この時期のΩは体が衝撃に対して柔軟になる。  柔らかく肛門が緩み、内側も裂けるのを回避するように柔らかに、動きも良くなる。体だけでなく脳みそも、性交に伴い感じてしまう痛みを快感へと変え、身体中の感度が上がって全てを快楽へと感じるようになる。  その他にも、日常のΩの体と発情期のΩの体は全く違うものなのだと、瀬能はオレに繰り返し説明してくれた。  例え発情期にセックスできていても、発情期でない時期にはできない と。  雪虫の体が受け付けることができないだろうし、耐えられないからだ と。 「雪虫が誘ってくれて、オレは……めちゃめちゃ嬉しくて幸せなんだけど、雪虫はヒートじゃないだろ?」 「…………ぅん」

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