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【レイナside】 「へぇー、珍しい事もあるのね」 ふんわりと入ってきた風の頼りに、私は口元を釣り上げた。 悲しい報せだけでも無いのは、やはり、導きの効果かと思ったのだ。 大天使『ミカエル』を亡くしたのは、天界でも痛手である。この世を輝かす彼女を魔界の戦争へと行かせた事に変わりはない。 だけど、今や、争いは、簡単に止められないのは、神々も知っている。 「次期ミカエルは、まだ…幼い。しかし」 ちらりと、水鏡に映る彼等の姿を見る。 何時か、それぞれの宿命に、遭遇してから知るのでしょう。 こんな宿命も、良いのかと受け止めるのは…。 七人の内、誰だろうか。 「私もまた、覚悟を決めなければいけない。次なる物語に繋げる為に。叔父様を、受け入れる事を出来なくても、私の初恋は…やはり」 自由な恋に憧れる。 内緒の恋とは、甘い。 今は、幼き恋のまま育つ事を楽しみにしているのよ。 だって…。 あの、ルシファーですら、覚悟を決めて、ミカエルを支えると決意したわ。 これから、見物ね。 幼き太陽は、それを素直に受け止められるのか。 でも、彼、天然だから。 「上手くやるわよね」 未来に待ち受ける運命が、例え、残酷でも。 いざという力持ちは、ミカエルかも知れないわ。 智天使(ケルビム)の勲位を持ちながら、第四天『マノコン』。 またの名をエデンの園を管轄にしているミカエル。 七大天使の長にして、神々の期待も熱い将来の兵士。 立派な長になるでしょう。 幼馴染を支える柱に…。 太陽と月が交互する世界を、明るい未来へと導く、七人の御子達。一人は、光の恩恵を授かり輝かしい。一人は、百合の様に麗しく。 一人は、花々に愛され、一人は、それを支える。 あの…。 兄弟は。 「心配無用よね。兄は兄で、寡黙だけど、任務を全うしているし。流石は、クラエル叔父様専属の世話係。弟は弟で、のんびりしているけど」 見た目以上に、出来るわ。

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