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天からの恵みが降る中、キラリと光る宝石に、驚きを隠せない青年。
それでも、神々に誓うのであった。
この、幼き太陽を護ると。
例え…。
困難があろうと。
乗り越えてやろうという気持ちが大きくなった。
あの時から抱いていた想いを伝える事が出来た事に、悔いは無いんだと誇りにすら思える。
風に運ばれてくる白薔薇の花弁が運ばれてきた。
この日を忘れない為に。
彼は、大天使としての道を決めた。
『お嬢様、覚悟を』
聞こえているであろう主に、表意を見せた。
まだ、幼い。
ほんの少し成長をした愛しき人に。
少しばかり、男を見せたい。
そんな切なる願いが、微風に乗せられていく。
嘗ての神々は、気紛れではあるが、冷酷では無いと、教えられてきたルシファー。
だから…。
姫に、願う。
この想いが…。
未来永劫続きますように。
『俺は、命が尽き果てようとも、ミカエルを護ると誓います』
美しき、我が國の皇女に、祝福あれ。
何処からともなく、鐘の音が響く。
導かれるか様に、雨が降る空を見上げると。
なんとなくだが…。
この雨は、悲しみに満ちているだけでなく。
-…光を、護る為だけに、降っている。
鳴呼、そうか。
ミカエル、ソナタの母親は、息子を思うあまり、雨になって、現れたのかも知れないな。
そんな感慨深い気持ちに、浸れる彼は、後々、酷い目に合うのを知らないでいた。
ミカエルを慰めている現場を誰もが目にしていた事に。
そして、彼の決断に、神王が笑っていた事を。
微かに、運命が動いた鼓動を感じるのは、まだまだ先の話。
けれど、素敵な幼き太陽の花は、軈て、皆を包み込むルームメーカーになるであろう。
直感とは、時に当たるのだと、彼は思っていた。
愛しき小さな体を抱きしめながら、幸せを噛み締めている青年には、時間だけが忙しく感じた。
そんな事を、胸の中で思いながら、ドキドキしている心音が、騒がしいのは、きっと、己の気持ちが彼で一杯だからだ。
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