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#11: ジュリアンによる制裁: 冷たい金属製貞操帯の強制装着と、ジュリアの激しい怒りと嫉妬

ペンドルトンの屋敷、その最奥にあるジュリアの私室。 いつもならツェーが身支度を整えに来る時間だが、扉の向こうには不自然なほどの気配のなさが漂っていた。 いつもならツェー(Tseh)が身支度を整えに来る時間だったが、ジュリアの部屋は静まり返っていた。 「……遅いわね」 苛立ちを隠せないジュリアは、自ら屋根裏部屋へ向かった。重い扉を開けると、案の定、ルーシャとツェーが寄り添うようにして座り込んでいるのが目に入った。 「ツェー、何をしているの? 身支度の時間が過ぎているわよ」 ジュリアの冷たい声に、ツェーがビクリと肩を震わせた。ルーシャは昨日ジュリアが着せたフリルだらけのドレスを着たまま、うつむいている。 「ほら、あなたも来なさい。昨夜の続きをしてあげる」 ジュリアはルーシャの手を乱暴に掴み、再び「お人形遊び」を強要した。しかしルーシャの反応が鈍いことに苛立ち、すぐに新しいドレスに着替えさせるよう命じた。 メイドたちがルーシャのドレスの紐を解き、下着に手をかけたその時—— 「……ん? これは……?」 メイドの指が、何か硬く冷たいものに触れた。 ジュリアは眉をひそめて近づき、ルーシャのドレスの裾を乱暴にまくり上げた。 そこにあったのは、白く細い腰に食い込む、冷たく鈍く光る金属製の貞操帯だった。少年の華奢な身体にはあまりにも異質で、残酷なほどに締め付けられたその装置は、ルーシャの柔らかな肌を容赦なく圧迫している。 ジュリアの瞳が見開かれた。 「…………っ!」 一瞬、言葉を失う。次に全身を駆け巡ったのは、激しい怒りと嫉妬だった。 「誰が……私のマディにこんなものをっ!」 ジュリアはヒステリックに叫び、すぐ傍にいたツェーに詰め寄った。 「あなた、何か知ってるわね!?」 ツェーが青ざめて黙り込むのを見て、ジュリアの目がさらに怪しく光った。 「……まさか、あなたも?」 ジュリアはツェーのスカートを力任せにまくり上げた。 すると、そこにも同じ金属の貞操帯が、冷たく輝いていた。鍵穴が小さく光り、二重の屈辱を物語っている。 「っ……!」 ツェーがその場に泣き崩れるのを見て、ジュリアはようやく理解した。 (お兄様が……お兄様が、マディを自分のものにするために……!) 独占欲の強い兄が、自分からこの「お人形」を奪い、鍵をかけてしまった事実に、ジュリアは激しい屈辱と怒りに全身を震わせた。 「ついてきなさい!」 ジュリアは激昂した様子で二人を乱暴に引きずり、兄の私室へと向かった。 ——バタンッ! 激しく扉を押し開け、ジュリアは中にいたジュリアンに二人を突きつけた。 「お兄様! これはいったいどういうこと!? どうしてマディに……ツェーにまで、こんな恥ずかしいものを嵌めたのよ!」 突如として怒鳴り込んできた妹を、ジュリアンは冷徹な青い瞳で見下ろした。表情に驚きはなく、ただ冷ややかに二人を一瞥すると、口の端をわずかに吊り上げた。 「おや、もう見つかってしまったのか。……そんなに知りたいなら、本人たちに直接聞けばいいじゃないか」 「お兄様……っ!」 ジュリアンはそれ以上妹の相手をする気はないとばかりに、優雅に足を組み直し、窓の外へと視線を逸らした。完全に無視するその態度に、ジュリアの苛立ちは頂点に達した。 ジュリアはギリッと歯を食いしばり、震える二人に向き直った。 「言いなさい! お兄様とあなたたちの間で、何があったの!?」 ヒステリー気味に詰め寄るジュリアに対し、ツェーはただ泣きじゃくるばかり。ルーシャは唇を固く結んだまま、頑なに目を伏せて沈黙を守っている。 その態度が、ジュリアのプライドを深く傷つけた。 「この……裏切り者どもが……っ!」 ジュリアが激昂して手を振り上げた、——その瞬間だった。 「……何の騒ぎですか。みっともない」 氷のように冷ややかな声が、部屋の入り口から響いた。 全員の視線が集まる。そこに立っていたのは、外出から戻ったばかりのペンドルトン夫人だった。 「お母様!」 ジュリアはすがりつくように叫んだ。 「お聞きください! この二人が、お兄様と何か破廉恥なことを……!」 「静かになさい、ジュリア」 夫人は冷酷に言葉を遮った。部屋の中の異様な光景と、二人が嵌められている金属の貞操帯を一瞥したものの、眉一つ動かさない。 「今はそんなくだらないことに構っている暇はありません」 夫人は扇をパチリと閉じ、冷淡に告げた。 「明日、急遽このペンドルトン家で、メイフィールド様たちをお招きしてお茶会を開くことになりました。名家の方々が集まるのです。使用人が粗相をするようなことがあれば、この私が絶対に許しませんよ。……ジュリア、お前も今すぐ用意を手伝いなさい」 夫人の無慈悲な宣告に、部屋の空気が一気に張り詰めた。 ジュリアは悔しげに唇を噛み締め、ルーシャとツェーを蛇のような目で睨みつけた。 ルーシャは絶望に身体を震わせていた。 (メイフィールド様? まさか……アニーが、この館にやってくるの……??) よりによって、こんな辱めの枷を嵌められた、最悪の姿のときに——。 つづく — ツェーを救うため、息を呑むほど妖艶なメイド姿でお茶会の給仕を務めることになったルーシャ。しかし、客として招かれていたアニーの不注意から花瓶が砕け散り、最悪の事態に発展してしまう。 「メイフィールド様。この無礼なメイドに、どうか貴方自身の手で罰をお与えください」 次回 #12: お茶会での惨劇: メイド服姿でのアニーとの再会、ルーシャを庇いステッキで打たれるジュリア 「私の人形に何をするのよ!!」 お楽しみに!

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