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#14: ジュリアンの冷酷な尋問: 地下牢でアニーとの過去の性交渉(寸止め)を自白させられる屈辱
「何をしているのです!! 早く、早くお医者様を呼びなさい!!」
ペンドルトン夫人のヒステリックな金切り声が、血塗られたテラスに反響していた。
アニーが全力で振り下ろしたステッキは、ルーシャを庇って飛び込んできたジュリアの顔面を容赦なく打ち据えていたのだ。
顔から血を流し、意識を失って崩れ落ちたジュリア。
パニックに陥った夫人と使用人たちが、大急ぎでジュリアを抱き抱え、屋敷の奥へと運び去っていく。優雅だったはずのお茶会は、一瞬にして凄惨な修羅場と化し、招かれていた名家の子息たちも青ざめた顔でそそくさと帰路についてしまった。
騒ぎが嵐のように去った後のテラスに、異様な静寂が降り降りた。そこに残されたのは、血と水、そして粉々に砕けた花瓶の破片が散乱する大理石の床。
その中心で、腰を抜かしてガタガタと震えるアニー。
彼を庇うようにして、ガラスの破片の上に這いつくばっているルーシャ。
そして——ステッキを拾い上げ、氷のように冷たい瞳で二人を見下ろすジュリアンだけだった。
「……メイフィールド様」
ジュリアンが、血のついたステッキの先端で床をコツ、と鳴らした。
その音に、アニーの肩がビクッと跳ねる。
「我が家の可愛い妹の顔をあんなに酷く傷つけるとは。……貴方、ただのメイドを打つはずの手に、随分と力がこもっていたようですね」
「ちが、違います……っ! 僕はただ、言われた通りに……!」
アニーは恐怖で顔面を蒼白にしながら、必死に後ずさった。ペンドルトン家の令嬢に大怪我をさせてしまったという事実が、名家の子息としての彼の精神を完全に押し潰していた。
「それにしても、妙ですね」
ジュリアンは意地悪く目を細める。
「ただの下賤なメイドが、なぜ身を挺して貴方を庇ったのか。まるで……昔からの知り合いかのように」
その言葉に、アニーの呼吸が止まった。
ジュリアンの冷めた琥珀色の瞳が、アニーの心の奥底に隠された「孤児院出身」という後ろ暗い過去を、じわじわと抉り出そうとしている。
「お答えなさい、メイフィールド様。貴方とこのメイドは、どういう関係ですか?」
逃げ場のない問い詰めだった。
その姿を至近距離で見せつけられたルーシャの理性が、ついに決壊した。
「やめてください!!」
ルーシャは、ジュリアンをキッと睨みつけた。
「アニーは何も悪くない! 悪いのは僕です! 僕が勝手に庇っただけです!! だから、もうアニーを責めないで……っ!」
つい、親しげな名前を口走ってしまった。
その一言を、ジュリアンが聞き逃すはずがなかった。
「……アニー?」
ジュリアンは極上の笑みを浮かべ、ゆっくりとルーシャの顎をステッキの先で持ち上げた。
「……我が家のオメガの性奴が、なぜ名家のメイフィールド様をそんな名前で呼ぶのかな?」
「あっ……!」
ルーシャの顔から血の気が引く。
退路を完全に断たれたその時、極限の恐怖と重圧に耐えきれなくなったアニーが、ついにパニックを起こして泣き叫んだ。
「もう、いいっ……! たくさんだ!」
アニーは床に屈しながらも、ジュリアンを真っ直ぐに見据えて叫んだ。
「僕たちは……孤児院で、一緒に育ったんだ! 僕も、貴族なんかじゃない……ただの孤児なんだ! もう、ルーシャを責めないで……!」
絶望的な自白が、冷たいテラスに響き渡った。
ジュリアンはステッキを引き、満足げに喉の奥でくくっと笑い声を漏らした。
「……なるほど。孤児院で魂を分かち合った仲間との感動的な再会というわけだ」
ジュリアンは冷酷にアニーを見下ろした。
「名家の御子息の正体は、孤児のオメガとはね……」
ジュリアンは今度、這いつくばるルーシャの髪を乱暴に掴み上げ、耳元で悪魔のように囁いた。
「ずっと隠していたんだね、アボット……」
ジュリアンは冷酷に囁くと、アニーと立ち尽くすメイフィールド家の従者に向き直った。
「メイフィールド様。今回の件は、我が家の不届きな使用人が貴方を惑わせ、引き起こした不慮のアクシデントです。この者がすべて自分の罪だと認めています。どうかお気になさらず、お帰りください。今日の秘密は、私と貴方だけのものです」
ジュリアンに最大の弱みを握られたアニーは、唇を血が出るほど噛み締め、絨毯に這いつくばるルーシャを振り返ることもできず、逃げるように客間から去っていった。
静まり返った客間に、ルーシャとジュリアンだけが残される。
ジュリアンは床に転がっていたステッキを拾い上げると、ルーシャの髪を再び手荒に掴み、その顔を強引に引き上げた。
ジュリアにギチギチに締め上げられた黒いフリルのメイド服、肌を陶器のように白く整えた念入りの化粧、そして真紅のグロスが乗った艶やかな唇。その完璧な「美少女」の仮面を被らされたルーシャの姿は、ジュリアンのアルファとしての独占欲と嗜虐心を激しく駆り立てていた。
「それにしても……さっきのお前たちの様子、どうにも腑に落ちないな」
ジュリアンは冷ややかな琥珀色の瞳を細め、ねっとりとした視線でルーシャの唇をなぞった。
「ただの孤児院の仲間があれほど互いにかばい合い、尋常じゃない目で歪み合うものか? ……おい、本当のことを言え。お前たち、あの隔離施設でただの友人じゃなかっただろう」
「……っ、何のことですか」
「とぼけるな。お前たち、付き合ってたな?」
ジュリアンの言葉に、ルーシャの身体が強張った。図星だった。ルーシャとアニーは確かに一線を超えた仲だった。その動揺を、ジュリアンは見逃さなかった。
「ふん……。場所を変えよう。反吐が出る。徹底的に問い詰めて、白状させてやる」
ジュリアンはルーシャの細い腕を掴むと、引きずるようにして館の奥、薄暗い地下のダンジョン(監禁室)へと連行した。
ひんやりとした湿気とカビ臭い空気が満ちる石造りの地下室。ルーシャは床に乱暴に投げ出された。ドレスの下では、重い金属製の貞操帯がデリケートな肌を容赦なく擦り、すでに熱を持って激痛を上げていた。
「さあ、言え。あの男とお前は、どこまで進んでいた?」
ジュリアンは持っていたステッキの先端で、ルーシャのメイド服のスカートを乱暴に突き上げ、中に嵌められている金属の貞操帯をカン、カン、と冷酷に叩いて鳴らした。冷たい金属音が不気味に地下室へ響く。
「アニーは……アニーは関係ありません! 僕は、ただ……っ」
「関係ないわけがないだろう。お前が本当のことを言わなければ、今すぐ社交界に『メイフィールド家の子息は、隔離施設から買われた下賤なオメガの孤児だ』と告発の手紙をばら撒く。そうなれば、あいつの人生は今夜で終わりだ」
「そんな……」
アニーの未来という、絶対に逆らうことのできない人質。
ジュリアンは容赦なくステッキの先で、再びルーシャの股間の貞操帯をカン、カン、と苛烈に打ち鳴らした。逃げ場のない肉体的、精神的な恐怖がルーシャを追い詰める。
「言います……! 言うから、アニーには手を出さないで……っ!」
ルーシャは床に涙をこぼしながら、胸をかきむしるようにして声を絞り出した。
「……一度だけ」
「どっちが誘ったんだ? アニーがお前を誘ったのか? それともお前が誘惑したのか?」
「……アニーが。」
「嘘くさいな。で、どうした? ただ抱き合っただけか? それともちゃんと最後までしたのか?」
ルーシャの顔が羞恥で真っ赤に染まる。ジュリアンはさらに低く、意地悪く笑った。
「……イッたのか?」
ルーシャが困惑した表情で眉を寄せた瞬間、ジュリアンはその反応を見逃さなかった。
「おや? その顔はどうした? ……もしかして分からないのか?」
ジュリアンはルーシャの顎を掴み、至近距離で嘲るように笑った。
「ははっ……! 本当か? お前、もしかして、まだイッたことがないのか?」
ルーシャは羞恥で耳まで真っ赤になり、涙目で顔を背けようとした。しかしジュリアンはそれを許さず、強く顎を固定したまま囁いた。
「教えてやろうか? どういう感覚なのか……どうすればイケるのか。アニーとはできなかったことを、ちゃんと教えてやろうか?」
ルーシャの身体がビクリと震えた。
ジュリアンはその怯えた表情をたっぷりと楽しんだ後、突然大声で笑い出した。
「ははははっ! 冗談だよ、そんな顔をするな。お前なんかに興味はないさ!」
ジュリアンはルーシャの髪を乱暴に放すと、嘲笑いながら地下室の出口へと歩いていった。
つづく
—
地下牢から抜け出したことがバレ、激昂したジュリアンに唯一の希望である『銀のエンブレム』を奪われ、馬小屋へと放り出されてしまうルーシャ。
そこへ現れた大柄な馬番・アンドレの獣欲が爆発し、乱暴に藁の上に押し倒されて下着に手をかけられてしまう!
「いや……っ! 取らないで……! お願い……!」
次回
#15: エンブレム没収と馬小屋への追放: 馬番アンドレによる押し倒しと、下着剥ぎ取りの危機
「——貴様ら、私の屋敷で何をしている!!」
お楽しみに!
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