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#26: 露見した密偵と残酷な裁き: ルーシャとツェーの地下牢監禁と、屈辱的な貞操帯の強制装着

ジュリアの私室には、甘く濃厚な薔薇の香りが立ち込めていた。 主のいない部屋で、メイドのツェー(Tseh)はそっとドレッサーの前に腰を下ろし、鏡の中の自分を見つめていた。 「いつでも使っていい」と許されている薔薇の香水。それをほんの少しだけ手首に落とすのが、ツェーの最近の密かな愉しみだった。主と同じ香りに包まれる瞬間、胸の奥が甘く疼く。 ふと視線が、ドレッサーの隅に無造作に置かれた封筒に吸い寄せられた。 格式高いマクブライド家の紋章が押されたそれは—— (……サリー様の嘆願書……) ツェーの心臓が跳ね上がった。脳裏に浮かぶのは、炎に包まれた馬小屋で自分を庇ってくれたルーシャの姿。そして、薄暗い屋根裏で互いの熱を貪るように慰め合った、あの夜のこと。 (ルーシャがあんなに必死で守った手紙が……まだこんなところに……) ツェーは唇を噛み、意を決して部屋を後にした。このことをルーシャに伝えなければ。 ◇ 「——話が違うじゃないですか!!」 バンッ!! 突然の激しい音に、長椅子でくつろいでいたジュリアの肩が跳ねた。ノックもなしに乱暴に扉を開けたのは、血相を変えたルーシャだった。 「マディ……! あなた、正気なの!? 主の私室にノックもせずに踏み込んでくるなんて!」 ジュリアの美しい顔が怒りで赤く染まる。しかしルーシャはすでに頭に血が上っており、その怒声などまるで耳に入っていない様子だった。 「サリー様の手紙はすぐにお父様にお渡しする約束だったはずでしょう! それなのに何日もドレッサーの上に放りっぱなしだなんて……あんまりです!」 その言葉が響いた直後。 ジュリアの表情から、怒りの色がスッと消えた。代わりに浮かんだのは、底冷えのする愉悦に満ちた笑みだった。 「……何日も、ドレッサーの上に?」 「え……」 ジュリアはゆっくりと立ち上がり、扇をパチンと鳴らしながら優雅に歩み寄ってきた。 「……ねえ、マディ。どうしてあなたが、私の私室のドレッサーの上の様子を知ってるのかしら?」 「あ……っ!」 ルーシャの顔から、一瞬で血の気が引いた。 怒りに任せて、絶対に言ってはならないことを口走ってしまった——その事実に気づいた時には、もう遅かった。 「なるほど……ふふっ」 ジュリアは蛇のような細い目でルーシャを見下ろし、喉の奥で低くくすくすと笑った。 「スパイがいるのね」 絶望で凍りつくルーシャを、ジュリアの冷酷で愉悦に満ちた琥珀色の瞳が、貪るように見下ろしていた。 「ツェー!! 今すぐここへ来なさい!!」 ジュリアの甲高い声が屋敷中に響き渡る。間もなく、血相を変えたツェーが息を切らして駆け込んできた。ルーシャが青ざめて立ち尽くしているのを見て、ツェーの顔からも血の気が引いた。 ジュリアはゆっくりとツェーに近づき、その華奢な首筋に顔を寄せて、わざとらしく深く息を吸った。 「……ふん。やっぱり。私の薔薇の香水、随分と気に入っていたようね」 「じゅ、ジュリア様……申し訳……」 「いつでも使っていいと許してあげたのに、私の部屋にも自由に出入りさせてあげたのに……あなたは私を裏切って、マディのスパイをしていたの?」 「ち、違います! 私はただ……!」 パァンッ!! 容赦のない平手打ちがツェーの頰を打ち据え、細い身体が床に崩れ落ちた。 「黙りなさい、この裏切り者!」 ジュリアは床に這いつくばるツェーの髪を乱暴に掴み上げ、憎悪と興奮が入り混じった瞳で睨みつけた。 「お母様に言って、今すぐクビにしてやるわ。……仕送りが途絶えたら、田舎にいる可愛い妹や弟たちが、どうなるかしらね?」 家族を盾に取られ、ツェーは大粒の涙を零しながらジュリアのドレスの裾にすがりついた。 「ご、ごめんなさい……! お願いです……クビだけは……!」 「汚い手で触らないで!」 ジュリアがツェーを蹴り飛ばそうとしたその瞬間—— 「……朝からうるさいわね。何の騒ぎ?」 氷のように冷ややかな声が響き、私室の扉が開いた。そこに立っていたのは、扇を優雅に揺らすペンドルトン夫人。そしてその背後には、ジュリアンに殴られて顔に醜い傷跡を残す馬番・アンドレが、獣じみた下卑た笑みを浮かべて控えていた。 「お母様!」 ジュリアは勝ち誇ったようにツェーを指差した。 「この下賤なメイドが、マディと結託して私を裏切ったんです!」 夫人は冷え切った視線を、床で震える二人に向けた。 その重圧に耐えきれず、ルーシャは弾かれたように膝をつき、必死に叫んだ。 「違います! ツェーは何も悪くありません! 全部……全部僕がツェーに頼んだんです! 僕が悪いんです!!」 ルーシャの自己犠牲的な叫びに、ツェーが「ルーシャ……っ」と嗚咽を漏らした。 しかしペンドルトン夫人は、そんな美しい献身など塵芥のように冷たく見下ろした。 「……マディ。お前がこの屋敷に来てから、ろくなことがないわね」 夫人は扇をパチリと閉じ、冷徹に宣告した。 「そんなに庇い合いたいなら、二匹一緒に地下のダンジョン(監禁室)でじっくり反省していなさい。アンドレ、この二人を連れて行きなさい」 「へへっ……わかりました、奥様」 アンドレが巨体を揺らしながら近づいてくる。獣のような目が、二人を舐め回すように光った。 抵抗する間もなく、細い腕がゴツゴツとした大きな手に容易く捻り上げられ、乱暴に引きずり立てられた。華奢な二人の身体は、圧倒的な力の前にまるで子猫のように無力だった。 「おっと、待ちなさい」 連行されかけた二人の背中に、夫人の冷たい声が追い打ちをかけた。 「同じ部屋に入れたら、また淫らな真似をするに決まっているわ。……そうなのでしょう、ジュリア?……ダンジョンに入れる前に、あれを着けさせなさい」 「ええ、お母様! 二人っきりにしたら、また絶対いやらしいことをしますわ」 その言葉を聞いた瞬間、ルーシャとツェーの顔から完全に血の気が引いた。 「いやっ……! それだけは……! あんなの、もう……っ!」 それは、冷たい金属製の貞操帯だった。太ももに食い込むような形状で、前だけでなく後ろの穴までを完全に塞ぐ、屈辱的な作りだった。 「や、やめろ! やだ……! 触るな!」 ルーシャが激しく身をよじって抵抗するが、アンドレの巨体と力の前に簡単に押さえつけられる。いとも簡単にパンツを剥ぎ取られると、ルーシャは羞恥で泣き叫んだ。 「やめろぉぉぉ!」 冷たい金属が熱く疼く股間に押し当てられ、容赦なく装着される。硬い器具が敏感な部分を締めつけ、後孔までもをぴったりと塞いだ。カチリ、という鍵の音が響いた瞬間、ルーシャの身体がガクンと震えた。 ツェーも同じように貞操帯を着けさせられ、細い肩を震わせて嗚咽を漏らしていた。 「しばらくおとなしくしていろ……へへっ」 アンドレの嘲るような笑い声を背に、二人は完全に自由を奪われた姿で、暗く冷たい地下ダンジョンへと連れ込まれていった。 つづく — 再び迫るアンドレの獣欲からルーシャを逃がすため、ツェーは自ら囮となり、あの不潔で悍ましい白カビの舌とよだれに蹂躙される地獄を引き受ける……! 「いいから行けぇっ!! 早く!!」 次回 #27: 極上の『商品』への変貌: ツェー決死の身代わりと、アンドレの不潔な舌からの逃走 「絶対に……絶対に助けに来るから!!」 お楽しみに!

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