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#43: 秘密の蜜月とダボダボのワイシャツ: 目覚めてしまったオメガの本能と抑えきれない熱

冬休みを迎えた聖ファーガスン学院から抜け出し、ロンドンの夜の街へ繰り出したルーシャとアルバート。パブで泥酔したアルバートを送り届けた先は、最上階のペントハウス——彼の秘密の隠れ家だった。 ◇ 翌朝——、冬の柔らかな陽光が大きな窓から部屋に差し込んでいた。 ソファで一晩を過ごしたルーシャは、そっと起き上がり、部屋を見回した。アルバートはまだベッドで寝息を立てている。 ルーシャは腕まくりをして、散らかり放題の部屋の片付けを静かに始めた。 日は高く昇り、部屋が柔らかな光に包まれる頃——。 「……ん……頭、痛ぇ……」 アルバートが寝癖のついた髪のまま、気怠げにベッドから這い出てきた。 「あっ、おはようございます、おじさま」 「……え?」 アルバートは目を丸くして固まった。 部屋は綺麗に片付けられ、自分のダボダボのワイシャツを着たルーシャが、濡れた洗濯物を抱えて立っていた。シャツの裾からは細くて白い脚が惜しげもなく覗いている。 「これ、寝巻き代わりに借りちゃいました……勝手にごめんなさい」 ルーシャが少し照れくさそうに微笑む。 「お前……泊まってったのか?」 「ひどいです! あんなに酔っ払って寝ちゃうから、僕帰れなかったんですよ」 ルーシャが頰を膨らませて文句を言うと、アルバートは慌てて視線を逸らした。 「って、お前……洗濯までしたのか!? 貸せ、俺がやるから! そんな格好でうろうろするな!」 アルバートは顔を赤くしながら、ルーシャから洗濯カゴを奪い取った。 いつも余裕たっぷりの大人が、妙に狼狽えている姿が新鮮で、ルーシャの胸が少しだけくすぐったくなった。 朝の慌ただしさが落ち着いた頃、アルバートは頭を掻きながら言った。 「本当に悪かったな……。着替えたら、学園まで送ってやるよ」 「あ……」 その言葉に、ルーシャの胸が小さく痛んだ。 (……帰りたくない) この部屋で、アルバートと二人きりで過ごすこの時間が、たまらなく心地よかった。 温かくて、甘くて、ずっとここにいたい——そんな気持ちが胸の奥で膨らむ。 でも、そんなわがままを口にできる立場ではない。 ルーシャは寂しさを必死に押し隠して、小さく頷くしかなかった。 ◇ ロンドンの街角にある小さなカフェで温かいコーヒーを飲んだ後、二人は馬車で聖ファーガスン大学へと向かった。 静まり返った正門の前で、アルバートが馬車から降り、ルーシャを見送る。 「それじゃあ、またな。気をつけて帰れよ」 「……あのっ、アルバートおじさま!」 ルーシャは思わず声を上げ、歩き出そうとしたアルバートの背中を呼び止めた。 「……ん?」 ルーシャは少し迷った後、勇気を振り絞って上目遣いに見つめた。 「その……冬休みの間、まだ……また、遊びに行ってもいいですか?」 すがるような瞳でじっと見つめられ、アルバートは一瞬言葉を失った。やがて彼は小さく息を吐き、優しい笑みを浮かべて大きな手を伸ばした。ルーシャの柔らかい髪を、くしゃくしゃと撫でる。 「ああ、いつでも来いよ。クリリンも、俺も待ってるから」 その低く優しい声と言葉に、ルーシャの胸が熱くなった。 「……はいっ!」 ルーシャは頰を赤らめながら、嬉しそうに何度も頷いた。 アルバートはそんなルーシャの様子を、穏やかな目で見つめていた。 ◇ 男子寮に戻ったルーシャは、ベッドに倒れ込むなり、枕に顔を埋めて足をばたつかせた。 (どうしよう……僕、どうしちゃったんだろう……) アルバートに頭を撫でられた感触が、まだ髪に残っている。彼のダボダボのワイシャツに包まれていたときの、微かな体温と男らしい残り香。 思い出すだけで頰が熱くなり、下腹の奥が甘く疼いた。オメガの本能が、抑えきれないほどに彼を求め始めている。 (おじさまにに……また、会いたい…) でも…、あの人は男なのに。 自分も男なのに、どうしてこんなに強く惹かれてしまうのだろう。どうして身体の奥が熱くなって、こんなにお尻が濡れてしまうのだろう。 (いけない……こんなの、いけないことだよ……) 気がつくとルーシャは、ベッドの上で自分の敏感な先端を親指で優しく擦っていた。透明な蜜が溢れ出し、下着の布地をじわじわと濡らしていく。ぬるつく感触が指先に絡みつき、昂ぶりをますます加速させてゆく—— やがて、ルーシャの両脚がピンと伸びきり、足の指先をぎゅっと丸めた瞬間—— 「あん……っ、////」 全身がびくんっと大きく跳ね、頭の中が真っ白に染まる。抑えきれない愛液がお尻からどっと溢れ出し、薄い下着をびしょびしょに濡らした。 甘い痙攣が何度もルーシャの体を駆け巡る。 絶頂の波が引いた後も、指先が小さく震え、荒い息が止まらない。 ルーシャは息を荒げながら濡れた下着を脱ぎ捨て、新しいものに履き替えると、気力を使い果たしたようにベッドに崩れ落ち、深い眠りに落ちていった。 ◇ 次の朝。 ルーシャは街の市場で新鮮な食材をたくさん買い込んでいた。 そして、誰もいない学園の広い厨房に忍び込むと、ルーシャは鼻歌交じりに腕を振るった。丁寧に焼いたパンに、ハムやチーズ、色鮮やかな野菜をたっぷり挟み、心を込めてサンドイッチを作っていく。 大きなバスケットに綺麗に詰め終えると、ルーシャは頰を少し赤らめ、足取りも軽やかに冬のロンドンの街へ飛び出した。 向かう先は、もちろんあの動物園——アルバートが待つ場所。 閉ざされた鳥籠の中で、ルーシャにとってのこの冬休みは、秘密の蜜月のような甘い時間として静かに過ぎていったのだった。 つづく — 想いを寄せるアニーに拒絶され、やり場のない苦悩を抱えて実家へと帰省したジミー。 彼を温かく迎えた姉・サリーもまた、かつて初恋の少年に無惨に心を打ち砕かれた過去を深く引きずっていた。 「……愛する人に拒絶される痛み……、私にもよく分かるわ」 次回 #44: 姉弟の傷跡と復讐の誓い: 姉の仇「ジェルーシャ・アボット」への憎悪 「許さない……絶対に許さないぞ、ジェルーシャ・アボット……!」 お楽しみに!

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