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第38話 憤り、この身体に (18禁)

夏の扉を叩くのは 38 ー 憤り、この身体に ー 大きく開かせた股の間で首をもたげ揺れるものを咥えてやると、シーツに髪を擦り付け喘ぎ声を枕で塞ぐ。 「 声を出せよ 」 と言いながら強めに口で扱くと先走りをとめどなく滲ませたそれは俺の口内で上顎を突く。甲高の足が反り返って跳ねるのは遂情が近いということか。 勢いのついた雄を咥えたまま、その下の重たげな袋を転がせば、あっけないほど早くその劣情は迸る。 勢い良く俺の喉の奥をその白濁が叩くと強張っていた下腹が弛緩したのがわかった。 緩んだその下の蕾の皺を親指でほぐすように摩ると収縮するように招く腸の入り口にズルッと爪先がのめり込む。 「 あ、ぁ 」 と小さく喘いで捩る尻を強く掴んで抑えると中に入り込む親指と人差し指で坑道の入り口を拡げた。 太ももを膝で持ち上げ、付けっ放しの傍らのスタンドの灯りが照らす位置に黒い薄めの叢に覆われた秘部を晒すと、嫌がるように上体を捩る。 「 動くなよ、よく見えない、お前のいいところを拡げてるんだから大人しくしてろ 」 と縮れた叢を掴むと上に撫で付け、また首をもたげてきた雄の象徴を下腹に押し付けて、俺は高光の秘部に唇を寄せた。 皺をほぐすように舌で丹念に舐め上げると、すすり泣くように嬌声が変わる。 「 気持ちいいんだろ?」 親指と人差し指を開いた腸を垂直になるよう尻をさらに持ち上げて、溜めた唾液を流し込んでやると細やかに扇情的なピンク色の中の壁が煽動を起こすのが指に伝わってくる。 男のそれもここにこれほど執心する自分がおかしくなったのかとも思うが、素直に裸に剥いたこの男の身体に、男らしい骨が張った薄い肌のこの男の身体に欲情するのはもう止められない。 三枝の後ろ姿を見るたびに服剥きその尻の形を夢想することもあったが、自分の猛って性汁の流れ出す竿をめり込ませるのを我慢する想像までは流石にしたことはなかった。研修の京都の夜でさえあの裸身を舐め回して唇を奪いたいという感情まではあったが、その先が高光にするような攻撃的な気持ちには育った覚えはない。 仰け反るように喘ぐ高光の胸の粒を弄りながら三枝の細く白さの際立つ半裸の姿を思い出すと、前の象牙色でよく発達した筋肉を纏った身体に余計に煽られた。 舌先が排泄器官の奥に侵入すると耐えられないように俺の頭を節だつ指でかき回す。 何度も入れ込んだ唾液が溢れるほどになり、俺の指が3本楽に入る頃、快感のせいだろう白眼になった瞳からは涙がとめどなく流れていた。 「 イヤ、ヤダ、や、や、 」 呻く声は戯言と聞き流す。 思いっきり股を割き、膨れ上がった俺の太い竿をジリジリと腸の壁を擦るように腰を回して挿入させれば、竿の先には透明な液体がプクリと湧きだして、あっという間に膀胱に残っていたのかおしっこが幾分か漏れた。 「 クッ、タオル多めに敷いといて良かったよ、お前は気持ちがいいと小便垂れ流すから 」 と揶揄しながら小刻みに震える前立腺を中から突いてやると、 「 ごめん、ごめんなさい、ひ、ヒラ タ 」 「 ヒラ? タ 」 とんでもない名前がうつけた高光の唇から溢れ出した。 湧きあげる強い嫉妬で太ももを掴むと天井に上げるよう高く持ち上げ身体を交差させると真上から突き通すように竿で抉る。これでもかと上から押し込むと小水の後、吐精した精液が高光の眼、鼻から唇まで降りかかる。 「 美味しい……」 自分の精液が口に入ったのをベロで掬うとその白いものが乗った舌を素直に俺に差し出した。 これが、抱かれていた。あいつに抱かれていた時の性癖なのか? 重なる嫉妬の炎で胸が張り裂けそうになる。あの野郎は若い雄をこんな風に嬲っていたのかと頭に血が上る。 強引に片膝を返して高光をうつ伏せにすると、高く上げた尻に剛直を何度も何度も叩きつけた。 それでも治らない気分は更に高光の両腕を手近なタオルできつく縛り馬の手綱を引くよう肩が不自然に反るまで力を込める。 掠れた嬌声がすすり泣く悲鳴に変わり、やっと頭が冷えた俺は高光の腕を解放した。 昂ぶって一度くらいの放出では収まらぬ俺の怒張を入れっぱなしの後口の奥はそれでも猛を確りと食いしばり、悦んでグズグズに濡れた太いものを頬張る。 身体を持ち上げ俺の上に跨がらせ、腰を使えと硬く引き締まった尻を叩いた。 ついた膝を使い熟れたようにグラインドさせ俺のものを深く咥えたまま踊る身体。 体力のままに前後左右に尻を揺らして挿入された雄の先端を自分の良いところに擦り付けるその痴態に俺の竿は食いつかれ強い快楽で目眩がしそうになる。 止まらない吐精はやがて高光の後口から垂れ流れて俺の黒い叢と昂ぶって膨らんだ下袋をしとどに汚した。 高光の身体に溺れながら、 こんな性に素直な身体に調教した男を恨むことしかできなかった。 忘れさせる?最初の男を? こんな奔放な身体にされた過去を俺が上塗りできるのか? 心はどうなんだ?こいつの心はどこに向いてる? 今夜何度目かの放逸な射精で、 失神したように枕に横顔を押し付けた高光。 それでも荒い息は意識は覚醒していることを伝えている。 「 高光 」 と言いながら肩を掴んだ俺の腕を避けるように寝返りをうった高光の貌は眦を伝った涙の筋以外、今までの情交がなかったことのようにさえざえとしていた。 「 ……教えてよ、教えてくれよ、光、光は何をしたんだ?」 口から出たのは、 こいつの気持ちを聞きたいという俺の思いとは全くかけ離れた言葉だった。

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