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第6話
「……ぅん…、はっ…ぁ…」
昴生の淫液に溺れそうになりながら、膝を立て、逃れようと身を捩る。
と、立てた左膝の裏にスッと昴生の指が吸い付く。
そして太股裏をつぅ…と掠める様に、撫でられ……
「……や、ゃだ…っ!」
いやいやをしキスから解放されると
顔を背け、昴生に首筋を曝す。
……はぁ、はぁ、はぁ、
胸で浅く息をしながら涙が込み上げて
視界の縁が滲む。
「や、…じゃないよね。
……玲央は直ぐ反対の事を言うんだから……」
昴生の右手が、僕の下着に到達すると
曝された首筋に顔を埋め吸い上げながら、下着を乱暴に引っ張り下げる。
「ゃめ、……やだっ、ゃ……」
足をばたつかせるけれど、簡単に外され。
必死に抵抗して閉じた膝を、昴生の手が掴んで強引に割られ、そこに再び膝が捩じ込まれる。
「……ね?、そういう事にしてよ…玲央」
フェイスラインを掴まれ、昴生の方へと向けられると、切羽詰まった顔をした昴生の唇に再び口を塞がれる。
……怖い……
瞬間、体がガクガクと震えた。
……大地……助け…
助けて……
閉じた瞼の裏に、笑顔を向ける大地の顔が映る。
しかし、正面を向いたまま大地の姿がスッと遠ざかると、傍らに写真の彼女が現れ、大地の笑顔が其方へと向いてしまう。
……だい、ち…
「………は、っん…、」
震えていた指先から、ゆるゆると力が抜け、絡まれた舌を抵抗せずに受け入れる。
唇から勝手に漏れる矯声に、心がどんどん切り裂かれていく……
目尻からつぅ、と流れる涙。
昴生の左手が、乱れた浴衣の合わせ目から差し込まれ、肌の上を滑らせる。
そして胸の小さな尖りを見つけると、それを指で摘まんで引っ張り弄ぶ。
「……や、ぁあ…んっ」
心はどんどん冷えていくのに
体はどんどん昂ぶっていく。
「……玲央……」
昴生の瞳に熱が宿り、開いた口から熱い吐息が漏れる。
「……そんなに、気持ちいい…?」
何の反応も返さないでいると
昴生の舌先が、その尖りを弾く。
「……あ、ぁあん…、ゃ…あっ!」
舌で押し潰され、転がされ、吸い上げられ、歯を立てられれば……僕の口から意図しない矯声が虚しく漏れて。
体が痙攣する様に小さく跳ね、漏れる息が荒くなって……
「ああぁ、……はぁ、はぁ、……っ!……や、ゃあ…あ…、」
抵抗しなくなった僕の中心を
昴生の手が触れ、包み込んだ。
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