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第7話

握られ、上下に扱かれる。 「……っ、!」 「…随分えっちなんだね、玲央は」 昴生が顔を上げ、憂いともとれる潤んだ瞳を僕に見せる。 「もうこんなに、とろとろになって……」 先端から溢れ出た先走りの蜜液を、昴生の指が絡め取り、それを窄んだ僕の後孔に塗り付ける。 そしてそのまま指が侵入されると、ぐちゅぐちゅと卑猥な水音を立てながら、ナカを掻き回された。 「……っ!!…あぁぁあ、ぁんっ…あぁんっ!」 鈎状に曲げた昴生の指先に、一番感じる所を刺激されると 電流が走ったかの様にビクンッと体が痙攣し、背中を仰け反らせる。 「……戻っておいで、俺の玲央」 つぷっ、と指が抜かれると 名残り惜しそうに内壁がきゅうと締まる。 その入り口に再び、指よりも太いモノが充てられた。 「………き、て………だ…い、ち…」 戻って、来て…… ……行かないで…… 大地が僕に背を向ける。 そして女性と顔を合わせ、手を繋いだ。 「……くそ、」 唇から小さく声が漏れ、昴生の顔が歪む。 ぐっ、と先端が押し込まれ、浅い所で一瞬止まった後、腸壁を押し拡げながら、一気に最奥へと突き上げられる。 「…!!…ああぁあっ、、…は、ぁあ、ゃあぁ…っ…!」 心が切り離され 痛くて、痛くて……涙が止まらない…… 風が吹き、さわさわと木の葉を揺らす。 相変わらず存在を主張する蝉の鳴き声は、止む事を知らない。 いつの間にか始まった、花火の音が遠くで聞こえる。 けど、そのどの音も、僕の耳には入らない。 聞こえるのは、肉を打ちつける音と 卑猥な水音。 そして…… “…いつの間に、こんなに開発されたんだよ……” “くそっ…” “……あの時お前を、写真展に連れていくんじゃなかった……” ぼんやりと微睡む意識の中で 昴生のくぐもった声が聞こえた。

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