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ふわふわ
【美月 side】
ふわふわの、きぐるみぱじゃま。
きもちいい、あったかい。
よしとらさんが、るーむしゅーずもはかせてくれた。
るーむしゅーずって、おうちの中ではいてていいの?
でも、よしとらさんに、るーむしゅーずをはかせてもらってるとき、きがついた。
ぼく、よしとらさんのひざの上に、すわっちゃってる・・・!
どおしようどおしようっ!
「ぅ、あ、ごめんなさいっ!」
「どうした、何謝ってる?ほら、落っこちるぞ」
いそいで、よしとらさんの上からおりようとしたけど、よしとらさんがぼくのこと、うしろからぎゅってするから、うごけなくなった。
ぼく、おりなくて、いいの・・・?
「よしとらさん、ぼく、よしとらさんの上に、すわっちゃってます・・・」
「ああ、そうだな。嫌か?」
いや・・・?
よしとらさんの、ひざの上が、いや?
よしとらさんが、うしろからぎゅってしてくれるのに、いや?
「・・・や、じゃ、ないです」
いや、じゃない。
ほんとは、おりたくない。
ぎゅって、してて、ほしい。
「ぼく、ひざの上すわるの・・・はじめてです」
「そうか。気に入ったならずっと座ってていいからな」
「ずっと?」
くびだけうごかして、よしとらさんを見る。
やさしく、わらってる、よしとらさん。
「よしとらさん」
「ん?」
きまってるって、言ってた。
だから、もおいっかい、言ってもいい、かな。
「ぼく、よしとらさんのひざの上も、よしとらさんのわらってるかおも、よしとらさんにぎゅってしてもらうのも・・・すき、です」
ぼくがいいおわったら、よしとらさんのぎゅってするちからがつよくなった。
ちょっとくるしい、けど、いやじゃない。
「美月、俺も美月が大好きだ。結婚しよう!」
「けっこ・・・」
「夕食できましたよ~!」
するがさんが、ごはんできたって言ってる。
よしとらさんは、ぼくのかたにかおをくっつけて・・・かくれてる、のかな。
きぐるみぱじゃま、ふわふわできもちいいから、かな。
「お腹空いただろ。行こう、美月」
すこしして、よしとらさんがかおを上げた。
そのまま、ぼくをだっこして、あるく。
だっこ、はじめて。
よしとらさんは大きいから、ぼくも大きくなったきぶん。
「よしとらさん」
「ん?」
「けっこんって・・・」
「あ、後で教えるから、な?」
よしとらさんが、おしえてくれるって言ったから、ぼくはうんって言ってうなづいた。
でも、ぼく、けっこんはしってるよ。
よしとらさん、ぼくとけっこんしてくれるの?
ぼくをおよめさんに、してくれるの?
ぼく、おんなのこじゃないよ?
よしとらさんにだっこされて、よしとらさんのおよめさんにしてもらえるかもしれなくて。
ぼくのあたまとこころは、ふわふわふわふわ、してた。
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