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ばーじん
【美月 side】
「・・・何だって?」
麗彪 さん、ぼくの言ったこと、わからなかったみたい。
だから、もおいっかい言った。
「えっち、したい。麗彪さんと」
「・・・・・・・・・意味、解って言ってんのか?」
さっきまでやさしかった麗彪さんが、ちょっとだけ、こわい顔になった。
どおして?
麗彪さん、ぼくとえっち、してくれないの?
「だめ・・・?」
「だめじゃねぇ。意味、解って言ってんのかって聞いてるんだ」
麗彪さんが、ぼくにこわい顔するの、はじめて・・・。
どおして?
どおしておこるの?
「えっち、わかるよ?男の人に言ったら、よろこぶって。大好きな人とえっちすると、きもちよくて、幸せって・・・おかあさんが言ってたもん」
「・・・・・・はぁー・・・」
麗彪さん、ため息ついた。
もしかして・・・。
おかあさん、これも・・・うそ、だったの・・・?
「・・・うそ、なの・・・?」
「・・・・・・いや、それは嘘じゃない」
うそじゃ、ない。
良かった・・・!
「麗彪さんは、ぼくじゃ、だめ?」
「美月がいいに決まってる」
じゃあ、ぼくとえっち、してくれるよね?
ぼく、プレゼントしたいから。
大好きな大好きな麗彪さんに・・・。
「ぼくの、ばーじん、麗彪さんにあげる」
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