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ゆめ
【美月 side】
おかあさんが、おこってる。
どおして・・・ぼく、なにか、わるいことした?
おせんたく、わすれた?
おへや、よごした?
うるさかった?
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。
ちゃんとゆうこと、きくから。
おとなしく、するから。
だから、おかあさん、おねがい・・・。
「美月・・・大丈夫だ。俺がいる」
・・・よしとら、さん?
よしとらさんの、こえがする。
やさしくて、あったかくて、だいすきな。
「まだ早い、もう少し寝てろ。起きたら飯食って、一緒に絵本買いに行こうな」
・・・えほん、買いにいくの?
どんなえほん、買うの?
ぼくにも、見せてくれる・・・?
ぼくも、いっしょに行っていいの?
よしとらさんと、お買いもの、行っていいの?
「・・・ょしとら・・・さん・・・」
「いるよ、ここにいる」
よしとらさんが、ぎゅってしてくれる。
あったかい・・・またねむくなっちゃう・・・。
ぼく、こんなあったかいとこでねるの、はじめて・・・。
ぼく、よしとらさんと、いっしょにねてるの?
それとも、ゆめなのかなあ・・・。
だって、よしとらさんとあって、よしとらさんのおうちにきて、おいしいごはんいっぱい食べて、いっぱいあそんで・・・。
こんなにたのしいの、はじめてだったから。
ゆめみたいって、おもったから。
おきても、よしとらさん、いてくれるかなあ・・・。
いてくれると、いいな・・・・・。
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