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きらいにならないで

美月(みつき)side】 今日、ぼくは、麗彪(よしとら)さんに、うそをつく。 いけないって、わかってる。 でも、先にうそついたの、麗彪さんだもん。 「ねえ、麗彪さん」 なんで麗彪さんがうそついたのか、わからないけど、でもきっと、ぼくのせい。 本当のこと、知らなかったぼくが、いけない。 「なんだ、美月」 ずっとまちがったままだったけど、カンナさんに本当のこと、教えてもらったの。 すごく、すごく悲しかった。 麗彪さん、ぼくが悲しくなるってわかってたから、うそついてくれてたのかな。 「あかちゃん、つくろ?」 ぼくは男の子だから、あかちゃんはできない。 何回えっちしても、麗彪さんとのあかちゃんは、できない。 麗彪さんは、いっぱいえっちしたらできるって、言ったよね。 「・・・美月、あのな・・・」 「いっぱいえっちしないと、あかちゃんできないでしょ?ね、いっぱい、して?」 いっぱいしても、あかちゃんはできないって、もお知ってるのに。 うそついて、ごめんなさい。 「・・・っ、仰せのままに」 麗彪さんは、えっちの前に、いっぱいキスしてくれる。 キスしながら、ぼくのこと、ゆっくりゆっくり、とろけさせてくれる。 ぼくが痛くないよおに、すごく気を付けてくれる。 「ぁ、んっ・・・ゃあっ、もぉっ・・・いれてぇっ」 「ダメだ。もう少し我慢しような」 もおいれても平気なのに、麗彪さんはカホゴ。 駿河(するが)さんが教えてくれた。 子供などを必要以上にいたわって育てること、だって。 ぼく、子供じゃないのに。 「ひぁっ、やっ、そこ、やだ・・・ぁっ」 「我慢しないで、イっていいんだぞ」 「ゃ・・・ぁあっ・・・!」 なんとなく、麗彪さんはぼくのこと、疲れさせようとしてるのかなって、思う。 じゃないと、ぼくがもっと、もっとって、言うから。 「・・・ふ・・・ぁ、よし、とぁさ・・・はいって・・・っ」 「ああ、全部入った」 ぼくのおなか、麗彪さんでいでぱいになるの、きもちい。 もっと、もっといっぱい、ほしい。 「あっ、んっ、も・・・とぉ・・・っ、ぉく・・・っ」 「・・・っ、これ以上は、美月が壊れる」 「やあっ、もっとぉっ、おくまで、してぇっ」 麗彪さんは、こんなぼく、いや? もっともっとって言うの、きらい? 「ふぇ・・・っ、きらぃ、ならないでぇ・・・っ」 「なるわけねぇだろっ、煽りまくりやがって・・・知らねぇからな・・・!」 麗彪さんが、(けだもの)になったの、わかる。 獣の麗彪さんも、好き。 少しだけ恐くて、でも優しい。 「ひっ、ぁあっ・・・きもち・・・んぅぅっ・・・!」 「く・・・っ、孕めよ、みつき・・・っ」 「ぁうっ、ぁ・・・らむぅっ、あかちゃ・・・っ、ひぁああっ!!」 おなかの中が、いっぱいで熱くって、きもちよくて。 ぼくは動けなくなっちゃう。 麗彪さんが疲れさせたからだ、きっと。 少しして、麗彪さんがぼくを抱っこして、お風呂に入れてくれる。 おなかの中に出したのも、きれいに洗ってくれる。 ・・・カンナさんが言ってた。 出さないと、おなか痛くなっちゃうんだって。 ずっと入れてても、あかちゃんはできないんだ・・・。 「・・・ぅ、ふぇ・・・っ」 「美月、泣かなくていいから、な?」 「だって・・・、ごめんなさぃ・・・っ」 もお、うそつくの、やめる。 きらいにならないで。 それでもいいって、言ってほしい。 こんなわがままなぼくでも、あかちゃんうめないぼくでも、ゆるしてくれますか・・・?

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