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だいすき

美月(みつき)side】 「あら、美月ちゃんとってもご機嫌ねぇ。何かイイコトあったのぉ?」 「ぁ、えと・・・麗彪(よしとら)さんが嫌いにならないでくれました!」 「麗彪くんが美月ちゃんを嫌いになるなんて死んでもあり得ないわよぉ」 カンナさんが楽しそうに笑った。 ぼくもつられて笑う。 あ、でも、死ぬ、なんて言わないで。 麗彪さんが死んだりしたら、ぼくは生きていけない。 カンナさんや、駿河(するが)さん、時任(ときとう)さん、片桐(かたぎり)さん、パパがいても・・・麗彪さんがいなきゃ・・・。 「麗彪さんが死んじゃったら、ぼくも死にます」 「そんな事言うな!何があっても美月だけは幸せでいてくれ!」 ソファでお仕事してたはずの麗彪さんが、いつの間にかぼくの横にいて、ぎゅうってしてくれた。 うん、ぼく、しあわせです。 「じゃあ、ずっとぎゅーってしてて?」 「わかった」 「麗彪さん、美月くん抱いたままでいいんで仕事してくださいね〜」 駿河さんに言われて、ぼくを抱き上げてソファにもどる麗彪さん。 お仕事のじゃましちゃわないよおに、おとなしくしてなきゃ。 ぱちぱちぱちぱち・・・麗彪さんが、ノートパソコンでお仕事してる音。 聞いてると眠くなっちゃう・・・。 麗彪さんの長い指が動いてるの見てるのも、眠くなっちゃう・・・。 「寝ててもいいぞ」 「・・・んぇ、ぉきてぅ、よ・・・」 あ、麗彪さんが笑った。 ぼく、もお眠くて、目を開けてられないけど、麗彪さんが笑ったのはわかった。 「美月ちゃん寝たなら、ベッドまで連れてくわよ?」 「いや、いい」 「その独占欲は病的ね」 カンナさんが、はあーってため息ついた。 どくせんよく、ってなあに? しらべたいけど、目があかなくて・・・。 「ょし、とぁさ・・・」 「ん?」 だいすきって、言いたかったけど、ぼくはそのまま寝ちゃったみたい。 でも、起きたらまだちゃんと麗彪さんにだっこしてもらえてたから、ちゃんとだいすきって言えた。

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