78 / 300

おはよ

美月(みつき)side】 「・・・ん・・・ょし・・・とぁ・・・さ・・・」 「んー・・・」 「・・・らいしゅきぃ・・・」 「俺も美月が大好きだ・・・」 起きたら、お布団の中で、麗彪(よしとら)さんにぎゅってしてもらってた。 そおだ、麗彪さんから「仕事終わった」ってメッセージがきて、うれしくて、どきどきしながら電話して、ずっとはなしてて・・・。 「・・・かえって・・・きた・・・」 「ん、遅くなって悪かった。ああ、電話も通話のまま寝ちまったな」 麗彪さん、帰ってきてくれたんだった。 それで、いっしょにお布団に入って、いっぱいキスしてくれて・・・。 「おはよ、麗彪さん。いつのまに、寝ちゃったのかな・・・」 「おはよ。7時間くらい前だな」 麗彪さんが、ぼくと麗彪さんのケータイをタッチして、通話画面を消した。 いっしょに寝てたのに、電話きらないまま、忘れちゃってたんだ。 「お仕事、おつかれさまです。帰ってきてくれて、ありがと・・・っ」 すごくおそい時間までお仕事だったのに、ぜったいつかれてるのに、帰ってきてくれた。 ぼくが、会いたいって、言ったから。 「泣くな美月・・・」 「麗彪さん大好きっ!愛してるっ!大好きぃっ!!」 がまんできなくて、麗彪さんにぎゅうーって抱きついた。 どおしよ、麗彪さんが好きな気持ちがどんどんふくらんでくみたい。 「・・・ばくはつ、しそお」 「爆発!?な、どうした?頭痛いのか?」 麗彪さんがあわててる。 ちがうの、どこも痛くないよ、だいじょぶだよ。 「麗彪さんのこと、大好きすぎて、ばくはつしそおだけど、痛くないよ」 「朝からそんな可愛い事言って、俺を殺す気か」 「だめえーっ!」 麗彪さんが死んじゃうなんて、ぜったいだめ! ぼくが守らなきゃ! 「麗彪さん死んじゃだめ!麗彪さんが死んじゃうならぼくも死んじゃう!」 「じゃあ絶対死なない。美月が死ぬなんて考えたくもねぇ」 また、麗彪さんがぎゅーってしてくれる。 ずっと、このまま、ぎゅうーってしてたい。 「みっちゃーん、起きたかい?そんなの放っておいて、パパと朝ご飯食べよう」 「あ、ぱぱ、おはようございます!」 「おはよう」 ぱぱがお部屋に起こしにきてくれた。 なのに、麗彪さんてば、むすーってしてる。 麗彪さん、ぱぱと仲よしさん、なんだよね? 「麗彪さん、ぱぱにおはよう言わないの?」 「おはようパパ」 「おはようよっちゃん。みっちゃんと顔洗っておいで」 それから、麗彪さんに抱っこされて顔を洗いに行って、麗彪さんに抱っこされてぱぱたちと朝ご飯食べて・・・。 ぼく、ずーっと、麗彪さんに抱っこされてた。

ともだちにシェアしよう!