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キラキラリボンのカチューシャ
【美月 side】
夢の国・・・楽しいっ!
乗り物も、ショーも、すっごくたのしいっ!
ショー見てた時、かわいいキャラクターさんがいっぱい手を振ってくれてた。
乗り物の列に並んでた時も、横を通ったキャラクターさんがハイタッチしてくれた。
麗彪 さんが「中身は人間」って言ったら、駿河 さんとカンナさんに口を手で塞がれちゃってた。
言っちゃだめだったみたい。
それに、あの子たちの中身ってどおゆう事?
あの子たち、ほんとは人間だったの?
魔法でかわいくなったの?
「美月くんはずっとそのままでいてくださいね」
「そのまま?でも、もっと大きくなってカッコよくなりたい!片桐 さんくらい大きくなる!」
「みっちゃん・・・みっちゃんは魔法で可愛くなっちゃったから、片桐みたいにはならねぇだろうよ」
「えっ!?ぼく魔法かかってる!?ぱぱ治せる?」
「おい、美月に変な事言うな。本気で不安がるから」
みんなで、いつもと違う場所でもいっしょに遊べるの、嬉しい。
カチューシャは、いっぱい悩んだけど、全員で同じの付けよってお願いして、クリスマス限定のキラキラリボンが付いたのにした。
ぼくも、麗彪さんも、駿河さんも、時任 さんも、片桐さんも、カンナさんも、ぱぱも、新名 さんも、みーんなおんなじカチューシャ。
みんなかわいい!
みんなお揃いで嬉しい!
「お嬢、お待たせしました!チョコレート味のチュロスです!ストロベリーソースをディップして食べてくださいね!」
「わあっ!ありがと、新名さんっ!」
「俺のは?」
「ちゃんと全員分買ってきましたよ〜」
「ねえ、もうすぐパレード始まるわよ!」
「おう、それなら場所取りさせてるから安心しろ」
「雅彪 さん、パーク内に何人潜伏させてるんですか?」
かわいく飾り付けされた、おっきなクリスマスツリーの前で、みんなでいっしょに写真も撮ってもらったんだ。
ケータイでもいっぱい撮った。
キャラクターさんとぎゅってしてる時任さん、お城の前でお姫さまポーズしてるカンナさん、チュロス食べてるぱぱ、両手にチキンレッグ持ってる駿河さん、キツネのキャラクターさんと仲よししてる新名さん、かわいい形のワッフル持ってる片桐さん。
キラキラリボン付けた麗彪さんとぼく。
暗くなってきて、イルミネーションがきらきら綺麗で、ショーのダンスもみんなで覚えていっぱい踊った。
「おいしそおっ!」
「結構豪華だな。ワインもあるのか」
予約してたレストランでディナー。
楽しくて美味しくて、みんないて、とっても幸せ!
・・・だったんだけど。
「美月くん、眠そうですね〜」
「んーん・・・らぃじょぶ・・・」
「お嬢、俺が・・・」
「引っ込め新名、俺が抱っこする!」
「美月ちゃんが乗りたがってたのは制覇したし、夜のショーは諦めてホテル戻る?」
「麗彪さん、抱っこよりおんぶの方がいいですよ。人が多いんで」
「そういえば、美月くんが欲しがってたお菓子、ランド限定じゃなかったですか?どこで売ってるんでしたっけ?」
「ああ、それはもう買ってホテルに運ばせてあるよ。抜かりはねぇ」
麗彪さんにおんぶしてもらって、いっぱいのきらきら見ながら、ぼくは寝ちゃった。
最後の花火、見ようと思ってたのにぃ・・・。
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