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ジムとヨガとかけっこ競争
【美月 side】
ぼくは運動音痴かもしれないって。
だから、みんなでマンションの中にあるジムに来た。
貸し切りなので、ぼくと麗彪 さんと、カンナさん、駿河 さん、時任 さん、新名 さんの6人。
「まずはウォーミングアップからよ」
カンナさんに教わりながら、ウォーミングアップをする。
身体を温めるんだって。
5分間、クロストレーナーってゆうの、やる。
「ふぇ・・・これ・・・もぉ・・・疲れ・・・」
「あらら・・・」
クロストレーナーを下りて、次はストレッチ。
麗彪さんと新名さんと並んで、前にいるカンナさんの真似をする。
「美月ちゃん、大丈夫?痛くない程度にしてね?」
「うん。ぼく、ストレッチは出来る」
「美月は身体柔らかいからな」
前屈とか、開脚とか、カンナさんと同じくらい出来るよ。
麗彪さんより得意なの、ちょっと嬉しい。
「じゃ、メイントレーニングを始めるわね。チェストプレスから」
カンナさんに教わりながら、チェストプレス、ラットプルダウン、レッグエクステンション、レッグカール、アブドミナルクランチ・・・って、やってった。
「美月ちゃん、大丈夫?」
「・・・ふぇぇ・・・ぷ・・・ぷるぷる・・・する・・・」
全部、一番軽い重さにしてもらったけど、すっごく力を使った気がする・・・。
あ・・・足が・・・。
麗彪さんも、新名さんも、時任さんも、すっごく重くしてやってるのに簡単そうに動かしてて・・・かっこいいな・・・。
「あれ、駿河さんは?」
「あ、俺も運動は苦手なので〜。タオルやドリンク配る担当で〜す。はい、美月くんもど〜ぞ」
「ありがと、ございます」
ぼく、ぜんぜん運動出来てないのに、喉は渇いててごくごく飲んじゃう。
「それじゃ、あたしたちはヨガをやりましょうか。駿河くんも一緒にやりましょ」
「「は〜い」」
カンナさんの真似しながら、駿河さんとヨガ。
・・・ぼく、これなら出来る!
「美月ちゃん、意外と体幹はしっかりしてるのね」
「俺は・・・もうだめ・・・ですぅ〜」
「駿河さん、頑張って」
一通りやってみたので、麗彪さんたちの様子を見に行ったら、3人並んでランニングマシンで走ってた。
・・・凄い勢いだけど、そんなに走って大丈夫なの?
「なに張り合ってんだか・・・」
「子どもみたいですね〜」
「ん?競争してるの?」
ぼくたちは、走る3人の後ろ姿を見ながら、フィットネスバイクに乗る。
パネルが付いてて、いっぱいこぐと、景色が変わるようになってる。
時々、動物が出てきたりもして、ちょっと面白い。
「あ"ーっ!くっそ・・・っ」
「はーっ、はーっ・・・時任の・・・くせに・・・っ」
「ふー・・・っ、2人とも、まだまだですね」
あ、かけっこ競争終わったみたい。
1位は時任さん、2位は麗彪さん、3位は新名さん。
麗彪さんと新名さんは、床にごろんってしちゃってる。
「麗彪さん、新名さん、大丈夫?はい、タオル」
「ああ・・・ありがと・・・美月・・・」
「ありがと・・・ござい・・・ます・・・お嬢・・・」
駿河さんにドリンクもらって、ごくごく飲んでる時任さんにも、タオルをわたす。
「時任さん、タオルどおぞ。すごいね、あんなに走ったのに、床にごろんしないし、かっこいい!」
「ありがとな、美月」
「美月っ!そいつは人間じゃないっ!だからかっこいいとかじゃないっ!俺も充分凄いっ!」
「そーですよお嬢っ!そいつはサイボーグかなんかだっ!仲良くしちゃいけませんっ!」
・・・良かった、2人ともまだ元気そう。
ぼく、ヨガ以外はぜんぜんだめだったけど、ジム楽しかった。
運動してる麗彪さんたちもかっこよかったし。
またジムで遊びたいな。
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