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お昼寝いっぱいしたから

美月(みつき)side】 麗彪(よしとら)さん、すごく嫌な事があったみたい。 お酒もいっぱい飲んじゃったのかな。 帰ってきてすぐ、ぼくに噛み付いて、ごめんって謝ってくれて、しょんぼりしちゃった。 「もおいいの?もっと噛んでいいよ?」 「美月充電できたから大丈夫だ。こんな強く噛んでごめんな」 「平気だよ?ぼくが麗彪さんに噛んでもらうの好きって、知ってるでしょ?」 麗彪さんとお風呂に入りながら、しょんぼりを治そうと思ってキスをする。 おでこ、ほっぺ、唇にも。 「天使・・・ここは天国だ・・・」 「ふふっ、生きてるから天国じゃないよ?」 だんだん、麗彪さんのしょんぼり治ってきた。 良かった。 「そんなにやな事、あったの?」 「ん?・・・うん、嫌だった。美月じゃないモノは全部嫌だ」 「そっか・・・ぼくがいっしょに行ってたら、守ってあげたのに・・・」 そお言ったら、麗彪さんは少し考えてから・・・。 「美月はあんなとこ行かない方がいい。変な(にお)いが移ったら大変だ」 「そお?」 そんなに臭い場所、行ったの? お食事会って、言ってた気がするけど・・・。 「ご飯、腐っちゃってたの?」 「・・・ふっ、ははっ、そうかも。全部腐ってた。酒ばっか飲んじまった」 「具合悪くなってない?」 「いや、なんともない。美月吸ったら気分良くなった」 ほんとかなぁ。 でも、駿河(するが)さんが、麗彪さんは酒豪だって言ってたし。 酒豪は、お酒に強くていっぱい飲んでも大丈夫な人なんだって。 「なあ、美月」 「なあに?」 「眠い?」 「ううん、お昼寝いっぱいしたから大丈夫だよ」 麗彪さんとお出かけする前に時任(ときとう)さんが、麗彪さんが帰って来た時眠くならないよおにいっぱい昼寝しとけって言ってったから。 なんでか、ちゃんとわかってるよ。 「もお出る?」 「ああ・・・泣かせたら、ごめん」 「麗彪さんは、ぼくに何しても、いいんだよ?ぼく、そのためにお昼寝しといたんだから」 「あー・・・俺の嫁が最高・・・っ!」 麗彪さんとお風呂を出て、ベッドに入った。 (けだもの)になった麗彪さんも、好き。 大きい手で抑え付けられて、何度も、何度も、ぼくのお腹がいっぱいになっても、やめないでくれるから。 「美月・・・みつき・・・っ!」 「んあっ・・・ぁう、ひぁあっ!」 でもやっぱり、ぼくが頑張れなくて泣いちゃう。 「ふぇ・・・ゃあ・・・っ、も・・・やら・・・ごぇん、なさ・・・っ」 「・・・っ、あと・・・1回だけ・・・っ」 「ああ"っ・・・ゆぅ・・・し・・・ぅ"あ・・・っ!」 最後はたぶん、気絶しちゃった。 ぼく、もっとジムで体力作りして、麗彪さんが満足するまで頑張れるよおにならなくちゃ・・・。

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