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⭐︎番外編⭐︎時任さん観察日記
【美月 side】
朝ご飯作って、いっしょにお皿洗って、洗濯物畳んでる。
ぼくも、タオルとか簡単に畳めるのはお手伝い。
畳み終わったの、みんなの部屋をまわってチェストに入れて、タオルは洗面所に置いて・・・。
「今日も俺の助手なのか?」
「ううん、観察中」
「観察・・・?」
今日は時任 さんの観察日記を書く。
だから付いてって、お手伝いしながら観察してるの。
次はキッチンに行って、コーヒー淹れてる。
麗彪さんのかな。
「これ持ってリビングに行きなさい」
「はぁい」
グラスにジュース入れてもらって、ぼくはそれを持ってリビングへ。
麗彪さんの隣に座って、さっきまでの事を観察日記に書く。
ジュース美味しい。
「なあ、あの書類・・・」
「これですか」
「おう」
コーヒーを持って来た時任さんに、麗彪さんがなにか言いかけたら、時任さんは麗彪さんが欲しかった紙を持ってて、さって渡した。
時任さんは、麗彪さんが欲しい物がわかる・・・っと。
「美月、俺じゃなくて麗彪さんの観察にすれば・・・」
「麗彪さんの観察日記はもお書いたよ」
「・・・そうか」
時任さんはまたキッチンに行って、今日のおやつを作るみたい。
袖を捲 ると、ちらっとヘビさんの顔が見えるの、かっこいい。
ぼくは日記帳とペンを持って、ダイニングテーブルの方に座った。
「・・・観察すんの?」
「うんっ!」
時任さん、観察されるの嫌かな・・・。
でも、好きなの観察していいって言ってたし、本当に嫌だったら「やめろ」って言うもんね?
キッチンのどこに何があるか、時任さんは全部わかる。
だから、おやつ作りに必要な物はあっという間に揃った。
みかんの缶詰、ヨーグルト、牛乳、お砂糖と・・・ゼラチン?
牛乳をあっためて、ゼラチン入れて混ぜまぜ。
ヨーグルトとお砂糖も入れてまた混ぜて、ガラスの器に少し入れた。
器は全部で7個。
みかんを入れてから、残りを入れて、上にみかんをのせて・・・。
「冷蔵庫にいれる・・・っと」
「それだと俺の観察じゃなくて、ゼリーのレシピになるぞ」
「あ・・・ほんとだ・・・」
時任さんの事、書かなきゃなのに。
ゼリーを冷蔵庫に入れた時任さん、立ったままコーヒーをひと口飲んで、キッチンのお掃除を始めた。
・・・あれ、時任さん、朝ご飯食べた後からずっと座ってない。
時任さんも毎日いっぱいお仕事してる・・・大変!
「お掃除、ぼくやるから、時任さん座って?コーヒー飲んでて?」
「もう終わるから。美月は座ってろ」
「じゃあ、終わったら座る?座ってるとこ観察したい!」
「なんだそりゃ」
時任さんが心配になってきちゃった・・・。
いつ休憩してるんだろ。
休憩・・・してないのかも・・・!?
「終わった?こっち、ソファに座って!」
「はいはい」
時任さんの手を引いて、コーヒーも持って、ソファに座ってもらう。
もお動かないよおに、ぼくが見張ってなきゃ!
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