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⭐︎番外編⭐︎駿河さん観察日記
【美月 side】
「あ、今日は俺の番なんですね〜」
「うん!観察させて!」
駿河 さんはお家 にいる時、朝ご飯の後はダイニングテーブルか自分のお部屋でお仕事する。
ノートパソコン見て、マウスかちかちして、たまに紙を印刷して・・・。
「あ、麗彪 さん、今送ったデータも目ぇ通しといてくださいね〜」
「んー」
自分のお仕事しながら、麗彪さんがお仕事サボらないよおに見てるのも、駿河さんのお仕事みたい。
麗彪さんの手が止まると「どうしました〜?」って言ってすぐ様子を見に行く。
だから、駿河さんがお家にいないと、麗彪さんはぼくとばっか遊んじゃう。
「そっち、片付きました?ちょっとシフト調整入ったんで確認しといてください。夕方には帰れそうです?なら夕飯の買い物ついでにお願いしま〜す」
誰かに電話してる。
たぶん、片桐 さんか新名 さん。
今度はスマホの画面をとととってタップしてる。
「ゲーム?」
「お買い物リストを片桐に送ったんですよ〜」
遊んでるんじゃなかった。
あ、じゃあさっきの電話は片桐さんにしてたんだ。
駿河さんがまたノートパソコンの画面を見ようとしたら、テーブルに置いたスマホに電話がかかってきた。
「はい、駿河です。・・・ええ、わかりました、確認して折り返します」
あ、今のは会社の人からの電話だ。
ぼくたちと話す時と雰囲気が違うから、わかる。
マウスをかちかち、じーっと画面を見て、はぁ・・・ってため息ついた。
どおしたの?
なにか悪い事?
「麗彪さ〜ん、午後出社してもらえますか?1本会議入れます。俺運転するんで時任は美月くんと留守番で〜」
「えー、俺まだ美月と遊んでねぇんだけど?」
「昨日も遊んだでしょ。・・・あ、駿河です。14時から第1会議室で。ええ、お願いします」
てきぱき、麗彪さんと時任さんに予定を伝えて、会社の人にも電話して・・・お仕事してる駿河さんかっこいい!
ぼくも駿河さんみたいに、てきぱきお仕事出来るよおになりたい・・・!
そう日記帳に書き込んで、お昼ご飯を食べて、お皿洗うのお手伝いしよおとしたら駿河さんが立ち上がった。
付いてかなきゃ。
「あれ、付いてくるの〜?」
「うん!」
駿河さんはお部屋に入って、スーツに着替えた。
あ、そっか、麗彪さんとお仕事に行くんだ。
会議、しに行くんだよね?
「ぼくも会議のお手伝い、出来るよおになる?」
「そうだね〜、麗彪さんの隣に座っててくれるだけで、進行がスムーズになるかも・・・いや、逆に会議そっちのけで美月くん構っちゃうかな・・・」
あれ、ぼくじゃましちゃう?
それじゃ、別の事でお手伝いしなきゃ。
麗彪さんを着替えさせてこよっと。
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