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⭐︎番外編⭐︎籠ラジ5

♪ジングル 麗彪(よしとら)美月(みつき)、喋っていいぞ」 美月 「えっと・・・こんばんはっ!」 麗彪 「はいこんばんは。籠ラジの?」 美月 「お時間ですっ!」 麗彪 「今回のパーソナリティは?」 美月 「優しくてカッコよくて何でも出来て、たまに可愛くなっちゃう、ちょっと変態なとこも大好きな麗彪さんと」 麗彪 「甘くて可愛くて賢くて、榊家(うち)の神様なのに夜はエロい、俺の美月です」 美月 「夜は?」 麗彪 「あ、夜も、だったな」 美月 「麗彪さんがカッコいいせいだもん」 麗彪 「俺のせいでエロいの?最高だな」 美月 「ねえ麗彪さん、ラジオって、おしゃべりしてるだけでいいの?」 麗彪 「ああ。みんな好き勝手喋ってたみたいだぞ」 美月 「ふうん・・・えっと、こないだ作ってもらったポップコーン、美味しかったです!」 麗彪 「あれ、家で作れるもんなんだな。夢の国的な味したけど」 美月 「バターと、いちご味のかき氷シロップと練乳とか使ったみたいだよ」 麗彪 「へぇ」 美月 「あと2話で、ぼくたちのお話もおしまいだね」 麗彪 「唐突に現実ぶっ込んできたな。・・・そうだな、寂しいな」 美月 「うん・・・」 麗彪 「でも、俺たちはこれからもずっと一緒だ。俺たちの生活を覗き見されなくなるってだけ」 美月 「のぞきみ?」 麗彪 「もっと美月に色々出来る様になる」 美月 「もっと・・・?ぼく、ジムの時間、増やした方がいい・・・?」 麗彪 「無理するなよ」 美月 「しない・・・けど、また途中で気絶しちゃうもん。麗彪さん、もおちょっと弱くして?」 麗彪 「弱く?ナニを?いや無理だが?」 美月 「んもぉ」 麗彪 「・・・あ、誰か来たぞ」 美月 「あっ、そおなの、ゲストをお呼びしましたぁ!」 麗彪 「おお・・・・・・え、何でラジオなのに(すめらぎ)呼んだの?」 美月 「文通友達だからです!」 麗彪 「文通(それ)については次の話で語られる予定だ。俺は納得してないけど」 美月 「『こんばんは、呼んでくれてありがとう』だって。こちらこそ、来てくれてありがと!」 麗彪 「そこ、俺の前で仲良くしない」 美月 「『嫉妬はやめてください』だって」 麗彪 「お前に嫉妬なんかするか。美月と仲良くしていいのは俺だけって事だ」 美月 「ぼくはみんなと仲良しがいい・・・」 麗彪 「・・・美月がそう言うなら・・・でも・・・」 美月 「特別なのは麗彪さんだけだよ?」 麗彪 「ならば良し」 美月 「『(さかき)(おさ)は狭量ですね』・・・きょーりょーって?・・・『心が狭いという意味です』・・・そぉなんだ・・・」 麗彪 「美月さん・・・?」 美月 「麗彪さん、心が狭いんだったら、ぼく以外にスペース使わないで・・・って言ったら、ぼくも狭量・・・?」 麗彪 「俺の心は美月のための容量しかないから大丈夫だ」 皇 「・・・・・・・・・」 美月 「皇さん、何か書こうとして、やめちゃった」 麗彪 「一巡して、それでいいと納得したんだろ」 美月 「ふぅん?」 麗彪 「で、何の話する?本編で語られてない内容がいいんじゃないか?」 美月 「んー・・・っと、新婚旅行の話は?」 麗彪 「美月の初海外旅行だな。2人で行きたかったが、結局みんな付いてきやがって・・・『美月くんが心配だったので』?ったく、関西組(お前ら)まで来るとはさすがに思わなかったぞ。何で来たんだ・・・つか、何でこっちのスケジュール把握してんだよ・・・」 美月 「あ・・・ぼくが、皇さんへのお手紙に書いたの。楽しみ過ぎて・・・」 麗彪 「そっか、なら仕方ないな」 美月 「『スコールがあんなに楽しいとは思いませんでしたね』。うん、すっごく楽しかったね!雨がどばーって降って、みんなびしょびしょになっちゃって、お洋服(しぼ)ったらお水どばーって!」 麗彪 「美月が風邪でも引いたらと気が気じゃなかったけどな。でも、美月が傘さした事ないって、そん時初めて気付いたんだよな」 美月 「うん、いつも歩いてお出かけする時は晴れてたし、雪で遊ぶ時もカサ使わなかったし、雨の日にお出かけした時は車でそのまま建物に入ってたから、カサ使った事なかった。『美月くんに似合うカサ、買ってあげる』・・・ほんと?ありがと、皇さんっ!」 麗彪 「残念だったな皇、既に美月に似合う傘は買ってある」 美月 「カサって1個しかもらっちゃだめなの?」 麗彪 「・・・美月が欲しいだけ貰っていいぞ」 美月 「良かった。皇さんが買ってくれるカサ、楽しみにしてるね!」 麗彪 「・・・皇、美月に傘買ってやる話は(あや)にはすんなよ?」 美月 「『綾ちゃんは限度を知らないので、言いません』だって。限度を知らないって、いっぱい買っちゃうって事?」 麗彪 「まあ、そうだな」 美月 「麗彪さんも、そおじゃない?」 麗彪 「俺はしっかり吟味して買ってる。厳しく精査した上で美月が喜んでくれそうな物を買ってるぞ」 美月 「そお?・・・『麗彪さんと綾ちゃんは似てるとこがあるから』・・・そっか、麗彪さんと綾ちゃん、似てるんだ・・・ふふっ」 麗彪 「似てねぇから!」 美月 「『好みのタイプも同じですしね』・・・だって」 麗彪 「そうじゃねぇ、美月が誰からも愛される存在だからだ。別に似てねぇ」 美月 「麗彪さんの、好みのタイプって?」 麗彪 「美月」 美月 「ぼくだけなの?嬉しいけど、タイプって、そおじゃなくて、背が高いとか、カッコいいとか、優しい声が好きとか、そおゆうのじゃないの?」 麗彪 「それ、美月のタイプか?」 美月 「うん」 麗彪 「なんで俺って言ってくれねぇの・・・」 美月 「今の、麗彪さんの事、言ったんだけど?」 麗彪 「ならば良し・・・と言いたい所だが、それ他にも当てはまる奴いるじゃん」 美月 「じゃあもっと言うと・・・紅茶よりコーヒーが好きで、パソコンぱちぱちする手がカッコよくて、すぐぼくの事抱っこしてくれて、ぼくが電話したらすぐ出てくれて、ぼくのために茶碗蒸し上手に作れるよおになった人がタイプ」 麗彪 「俺だな」 美月 「『茶碗蒸しなんて作れるんですか?』だって」 麗彪 「美月の好物だからな。春は筍、夏は(はも)、秋は言うまでもないが銀杏、冬は牡蠣か蟹を入れる」 美月 「全部美味しいよっ!皇さんも銀杏好きって言ってたもんね。あ、なんか・・・『食べたくなっちゃいましたね』・・・うん、食べたい・・・」 麗彪 「作ってやろうか?」 美月・皇 「うんっ!」 麗彪 「・・・は?おい、今、皇が喋らなかったか・・・?いや、気のせいか・・・まあ、いいか・・・ほら、帰るぞ」 美月 「はぁいっ!皇さんもいっしょに行こ!麗彪さんの茶碗蒸し食べよっ!」 皇 「うん」 ♪ジングル

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