掌編に2作品、追加しました

「その恋の向こう側」更新しました。
第552話 白い壁と青い窓 (15)
https://fujossy.jp/books/1557/stories/135576

今思ったけど、高橋と白石って単独で見るとそうでもないのに、並べるとうっすら秋元康感が漂うな。

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掌編に2作品、追加しました。

第95話 僕らは臆病だった
https://fujossy.jp/books/4768/stories/135589

第96話 蝉と柳
https://fujossy.jp/books/4768/stories/135647

 

さて、「蝉と柳」ですが、何故こうなったか、また、どのようにして「蝉と柳」を書いたか、という話を書きます。自分の思考回路整理のための備忘録なので、興味ない方は飛ばしてください。(という割にそこそこ長いけどな)

 

こちらは物語のお題出しをしてくれるアプリの指示に沿って書いています。今回の執筆条件は
「私達は人間でした」で始まり、「いっそ消えてしまえばよかった」で終わる。700字程度。
……というものでした。

・条件に指定されたワードに沿うとバッドエンディングが妥当。
・「人間でした」を、たとえば悪事に手を染めた人を「人間の心を失ってしまった」と表現するような「比喩」としてではなく、文字通り「かつて人間だった(今は人間ではない)」としてとらえることにする。理由はそのほうが悲劇性が高まる気がしたから。
・人間が意識を保ちつつそれ以外のものになるとしたら、ひとつは転生物、それから改造物。今回は改造物にする。理由は「いっそ消えたい」と言ってるから。転生物でこの言葉を放つには主人公が「生まれ変わりたくない」「霊的存在にすらなりたくない」という考えに至る苦しさを味わう必要がある。それを書くには700字では足りない。
・人間だった存在が人間以外になる→それを後悔している。「いっそ~」には「こんなことなら消えたほうがましだった」というニュアンスがある。→人間以外になることは分かっていた。そうしない選択肢もありえた。だが人間以外でも生き続けられるほうを選択し、そして後悔した……というストーリー。
・人間をそれ以外に改造できる世界というとSFで未来物だろう。→人間増えすぎたから間引いて絶滅危惧種な別の生き物に変える話にしよう。

 

ここまで来たところで、なんとなく植物と昆虫にしようと思う。動物だと人間に近すぎて感情移入したくなる。読み手に同情されない感じにしたい(ひどい)。
次にどんな植物と昆虫にしようと考える。当初はササユリと蜂だった。でも、そしたら普通に受粉できちゃうので「いっそ消えたい」にはならない。花と虫になりたいと願い、その望みがかなったのに、その先にある本当の「目的」はかなえられず絶望……ってしないと。王子に恋をしたから声と引き換えに足を得たのに、結局その想いは伝わることなく世を儚んで海の泡となるクラシック人魚姫的な。相思相愛になれるプリンセス・アリエルじゃだめ。

 

てなこと考えている間に、頭には下記の2つの漫画とひとつの短編小説のシーンやキャラが映像的に流れている。記憶だけが頼りなので出典が違ったらご指摘されたい。
手塚治虫「火の鳥 宇宙編」のナナ。
筒井康隆「佇む人」の[にん]の木。(にん、は木偏に人と書く)
藤子不二雄A「魔太郎がくる!!」のいじめシーン(蝉の真似を強要される)

このあたりのイメージ。(私の中のメタモルフォーゼやらディストピアやらのイメージは大概手塚漫画が源流にある)

 

・以上をまとめて「こんなんできました」となったのが「柳と蝉」です。なんか説明飛んだ気がするけど、その飛んだ部分というのはどうにも文章化できない。かといって絵でもないんだけれど。強いて言うなら文字がうようよ浮遊しているのをつかまえてる感じ。

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本日のショートコント

 

和樹「話がなげぇよ」

涼矢「なげぇな」

和樹「ところでなんか元気ないね」

涼矢「柴崎岳と真野恵里菜が結婚した」

和樹「めでたいやん」

涼矢「ファンだったので微妙にショック」

和樹「……どっちの?」

涼矢「両方」

和樹「両方かよ。じゃあ尚更祝ってやれよ」

涼矢「おまえのその善良ぶりが今の俺にはちょっと刺さる」

和樹「えーとじゃあ気分転換にひとつ質問。その2人双方から告白されました、どっちとつきあう?」

涼矢「柴崎」

和樹「即答した」

涼矢「だって真野さんは観賞用として好きなだけだけど、柴崎のほうは」

和樹「黙れ、それ以上言ったら俺泣くからな」

 

涼矢さんはこんな時(めちゃくちゃ泣かせた上でめちゃくちゃ慰めたい)と思っているんですよ。最低ですね。


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☆時代物コンテスト 最優秀新人賞いただきました。皆さんありがとう。
「bone」
https://fujossy.jp/books/5402

☆子育てコンテストエントリー作品
「BABY,DON'T CRY.」
https://fujossy.jp/books/6493

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