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ゲレンデ

ゲレンデは快晴。 「2年ぶりだから、滑れないかも……」 心配そうに話すソナタ。 「俺が教えてやるよ」 手取り足取り…… ソナタはボードをやるの、今日で三回目らしい。スキーは出来るみたいだけど。 「あ……財布忘れた」 ソナタが残念そうに言う。 「取りに行く?」 「うん。行ってくる」 「俺も付き合うよ」 「いいよ。子供じゃないんだから、一人で平気」 「お前……絡まれるかも……」 …………ナンパされそうだし。 「絡まれないから!先に滑って、アイスバーンないか、調べてきてくれる? ここのリフトの下で待ち合わせね」 あれ?俺、頼られてる? それなら、仕方ない…… まー。あんま、ヤキモチ妬き過ぎてもな。 「…………分かった」 とりあえず、上の方まで来た。 …………良い雪質だな。 パウダースノーだし、アイスバーンも全然ない。 このコースは圧雪もされてるから、滑りやすいかも。 慣れないうちは圧雪されてないと沈むし、滑りにくいから………… 人も早朝だから、まだ、全然いないし。 少し、キッカーで遊んでから、下の方に降りるとソナタを見つけた。 スピードを少し緩め、真っ直ぐ、ソナタの方に行く。 目の前でザッと止まると、大量の雪が舞い、ソナタにかかった。 「あっはっはっ! ソナタ、お前、頭に雪が……くくっ。 積ってるぞ。ぶっ……ハハッ」 始まる前から雪まみれなソナタを笑う」 「…………今の……わざとでしょ!」 「いやー。止まれなくて……ごめんな? ふっ……くくくっ……」 こーいうのがダメなんだよな。 つい、ちょっかい出したくなる。 「止まれないわけ無いじゃん! あんなに上手いんだから!」 …………褒められた。 「上手い?コホン。褒められちゃ、仕方ねー。 雪を払ってやろう」 …………触る理由が出来たし、ラッキー。 頭や肩の雪を払った。 「すげー量」 ジッと見ると、ソナタは気まずいのか、照れてる。 ………………本当に可愛いな。 そんな顔すんなよ。襲うぞ。 「まだ?」 「だって、全身雪まみれ」 ずっと、触ってたい。 「すみません!」 振り向くと、女が二人。 「凄く上手いですね!! 良かったら、私達に教えてくれませんか!?」 「あー。悪いけど、連れがいるから」 ソナタと二人きりなんだ。邪魔するな。 「もちろん、お連れさんも一緒に! ね、お願いします!」 強引だな…… ソナタの肩を掴む。 「恋人と一緒に来てんの。邪魔しないで?」 やっと諦めて帰っていった………… 「ちょ……爽ちゃん……ダシにしないでよ」 ソナタ、すげー照れてる。 本当に可愛すぎか。 「シッ!もう一組、来そうだから、このまま…… 助けろよ。恋人っぽくな」 いつも、逆ナンとか面倒くせーだけだけど、ソナタにくっつけるから、悪くねぇな。 ベタベタ触っても、怒られないし。 ソナタ、俯いてる…… 真っ赤になっちゃって…… 「ソナタ。まだ、雪ついてる」 耳元で話してから雪を払うと、ソナタは赤くなってて、ニヤけそうになるのをそっと隠した。

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