22 / 94
2ー9
そいゆう場合って、無礼講で通用するよな。
例え、議会塔を崩壊したとしても『皆さんが、ご冗談を言うから、つい、加減が』とか、言って適当に、誤魔化せば、一件落着ってな感じ。
彼処で、発言した輩が居たら、俺、確実に『殺戮の桜』としての、顔をしている可能性高い。
バレない様に、生きていくって、面倒臭い遊びだなと薄々思い始めた。
早く動いてしまえば、俺も動きやすいのにさ。中々、尻尾をフリフリしてくれないから、痺れを切らしそうだよ?
待たせるのは、好きだけど、待つの大嫌いなんだ。
水鬼神に、拘っている老い耄れの為に、一肌、脱いであげたんだからさ。それに、担う代価をきっちり払えよ。
「やっぱ、薄気味悪いよ」
「ふふふ…」
ほら、敵よりまず味方からだろう?
騙されて、駒を、進めてくれる相手が、居ると歓楽でね。
汚れていく様を、描いていくと、全身が、快楽を渇望している。
燐夜に…。
気色悪がられても良いや。
だって、俺が、不気味な笑いをしているのは。
実際に、気色悪いだろう?
『この…研究 が成功したら、ソナタに対しての敵意も…消してあげる』
『今だ、慧弥を、嫁に出した事を、嫉妬しているのか?』
四十年前から、嫉妬しているよ。
“僕”の後ろに…。
隠れながら、殺戮を覚えていた慧弥。
目に入れても痛くない弟。
『だったら?ソナタは、どうする?まぁ、ソナタの場合だったら、慧弥を連れて、駆け落ちをしていそうだ』
『ー…それは、昔に、試しておくべきだった。三神帝の『殺戮の桜』慌てふく姿を、拝めたかも…』
一瞬、殺意を感じたのは、久しぶりだよ。
ー…咽鬼。
生きていたら、確実に、喉元を狙っている。
今、生きていない事を…。
感謝するよ。
彼奴の、数々の悪戯を、思い返せば、喉元の一つくらい。
貰っても、バチは、当たらない。
ともだちにシェアしよう!