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【黎斗side】
隗兄様の策略は、立派だ。
老い耄れ爺を貶めるなら、どんな手でも使うだろう。俺達弟妹をも利用して。
殺戮神としても美しく、気高い。
誰もが魅了される程の舞…。
「それより、父様は、ドコから情報を…」
「美しき、紅き、牡丹薔薇からとでも言っておくよ」
「な、ってことは、今まで知らなかったのは、俺と慧弥だけですか!」
「同じ様に育てられてきたのに、洞察力足りないね」
父様に指摘され、巫麒は顔を赤面させる。
「隗からしたら、これも計算の上かな。黒騎士も微かに動いてるみたいだし」
「頭、キレますし…」
回転早いよ。
指示を出すのは…。
老い耄れ爺も、躊躇に、浸っている場合じゃないかもね。
隗の計画は、四十年前から、廻り始めている。
俺が、言うのもなんだけど…。
緋神帝 咽鬼と、協力して、作った時空の時間を、利用した研究の成果が今だ。
アルファーに、乗って、電磁波を生じる中、転移魔術を使うとは、流石、三神帝の頂点に立つと、言われただけある。
それも…。
俺の分まで、含まれていたら、何か、申し訳無い。
『黎斗、妃奈騎の事は、任せて』
そう、言っていたけど…。
妃奈騎は、俺が母親だと知らない。
丁度、あの頃は、壊れた人形の仕事があった分。
夜神帝に、顔を出すのは出来なかった。
まさか、彼女が、彼に、目を付けたのは…。
予想出来なかった。
それが、理由で、息子の顔を、まともに見ていなかった。
今頃、大きくなっているだろうな。
やはり、俺似?
父親似か?
今度、隗に…。
聞かないといけない。
まぁ、父親似なら、紳士的で、口調も、敬語。
プラス、毒が混じっているのが、特徴か。
俺も、よく、コイツの事を、好きなったなと、思うよ。
子供の名前決めも、結局、隗に、お願いするし。
実際に、上げた名前が、武道家が付けそうな感じだった。
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